女川原発2号機の再稼働に村井嘉浩知事が早ければ11月中にも同意する方向で調整しています。それに対して新潟県に避難する人などからは、柏崎刈羽原発再稼働への影響や、福島事故の風化を懸念する声が上がっています。
女川原発は、福島第1原発、柏崎刈羽原発6、7号機と同じ沸騰水型軽水炉です。新潟県の原発差し止め訴訟弁護団事務局の水内基成弁護士は、「事故の教訓が風化してきていることが気掛かり。事故当時の不安が薄れてきているのではないか」と懸念しています。
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女川原発再稼働11月にも同意 宮城県の村井知事が調整
共同通信 2020/10/14
東北電力女川原発2号機(宮城県石巻市、女川町)の再稼働を巡り、村井嘉浩知事が早ければ11月中にも同意する方向で調整していることが14日、県関係者への取材で分かった。反対派からは「県は住民の不安を真正面から受け止めていない」と批判の声が上がった。
県議会環境福祉委員会が13日に再稼働賛成の請願を採択したのに続き、本会議でも22日に再稼働が容認される見通しだ。
これを受け、村井知事は県内の市町村長を集めた会議や、石巻市の亀山紘市長、女川町の須田善明町長との3者会談を11月中に開催。再稼働について意見を聞いた上で、同意を正式表明する日程を想定している。
本県避難者ら柏崎原発への影響懸念 宮城県知事、 女川再稼働に同意へ
新潟日報 2020/10/15
宮城県の村井嘉浩知事が女川原発2号機の再稼働に同意する意向を14日までに固めたことを受け、東京電力福島第1原発事故で新潟県に避難する人などからは、東電が再稼働を目指す柏崎刈羽原発への影響や、福島事故の風化を懸念する声が上がった。
福島県郡山市から新潟市に避難する男性(46)は「東日本大震災被災地の東北で、原発の再稼働に同意する動きが進んだことは残念」と肩を落とした。
男性は、柏崎刈羽原発の周辺住民らが東電を相手取り、全7基の運転差し止めを求めた訴訟の原告に加わっている。
女川原発は、福島第1原発、柏崎刈羽原発6、7号機と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)であることを指摘し、「再稼働した場合、東日本大震災のような災害が起きても大丈夫なのか不安だ。新潟を含め、全国で原発の再稼働が進むきっかけにならないか心配」と話す。
本県の原発差し止め訴訟弁護団事務局の水内基成弁護士(42)は「原発事故から10年を前に、事故の教訓が風化してきていることが気掛かり。事故当時の不安が薄れてきているのではないか」と懸念した。