東北電力女川原発2号機の重大事故時の広域避難計画に実効性がないとして、石巻市民17人が宮城県と同市に、地元同意の差し止めを求めた仮処分の即時抗告審で、仙台高裁は23日、申し立てを却下した仙台地裁決定を支持し、住民側の即時抗告を棄却しました。
高裁は計画の実効性について「現状では相当の課題が残されている」としながらも、同意などにより、計画の実効性がないことに伴い発生する住民の危険は生じないと判断したということです。
要約版の記事からはよく分からない理屈です。
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女川2号機再稼働の同意差し止め認めず 仙台高裁、住民側の即時抗告を棄却
東北電力女川原発2号機
河北新報 2020年10月23日
東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の重大事故を想定した広域避難計画に実効性がないとして、原発の半径30キロ圏内の石巻市民17人が宮城県と同市に、再稼働の事実上の前提となる地元同意の差し止めを求めた仮処分の即時抗告審で、仙台高裁は23日、申し立てを却下した仙台地裁決定を支持し、住民側の即時抗告を棄却した。
小林久起裁判長は、県知事の地元同意や東北電との安全協定に基づく立地自治体の事前了解は、再稼働の直接の原因とならないと指摘。同意などにより、計画の実効性がないことに伴い発生する住民の危険は生じないと判断した。
計画の実効性について「現状では相当の課題が残されている」と言及した。
住民側は、避難計画に関し「渋滞で30キロ圏を脱出できない」などと問題点を列挙。現計画下で避難すれば住民が被ばくする可能性が高いとして、再稼働に直結する知事の同意などが人格権を侵害すると訴えた。
7月の地裁決定は、県・市側の見解に大筋で沿い、避難の前提となる事故発生の危険性を住民側が主張していないと指摘。人格権侵害の危険性を否定した。
宮城県議会は22日、再稼働を求める請願を採択。村井嘉浩知事が近く、再稼働同意に踏み切るとみられている。