原発事故のADR、4割減 コロナで制度の周知機会減る
共同通信 2020/10/24
東京電力福島第1原発事故を巡る裁判外紛争解決手続き(ADR)の申立件数が、今年は前年比4割減のペースで推移し、年間で千件を下回る見通しであることが24日、原子力損害賠償紛争解決センターへの取材で分かった。千件を切れば、事故翌年の2012年以降で初めて。
近年、減少傾向が続いていたが、新型コロナウイルス感染症の影響で自治体行事や避難者交流会が中止され、センターの担当者が被災者に制度を周知する場が少なくなったのが要因だという。
センターの佐々木宗啓室長は「自分のケースが損害賠償の対象であると思う人は、対応するのでちゅうちょせず利用を」と話している。