大熊町の大川原地区で整備が進められている商業、交流、宿泊温浴の複合施設が、10月17日に全面的にオープンすることが分かりました。施設の完成により、帰還した町民らの総合的な住環境の向上が期待されます。
複合施設には、すでに飲食店や日用雑貨の販売店など9店舗が入居し、4月に先行開所していました。
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大熊・複合施設、10月17日グランドオープン 住環境向上に期待
福島民友 2021年09月01日
大熊町の大川原地区で整備が進められている商業、交流、宿泊温浴の複合施設が、10月17日にグランドオープンすることが31日、町への取材で分かった。同地区は、町が東京電力福島第1原発事故から復興するための拠点として重点的な整備が行われている。施設の完成により、帰還した町民らの総合的な住環境の向上が期待される。
複合施設は、町役場新庁舎東側の交流ゾーンに位置し、敷地面積は約1万5200平方メートル。すでに、飲食店や日用雑貨の販売店など9店舗が入居する商業施設が4月に先行開所している。グランドオープンは、交流施設、宿泊温浴施設の整備状況が見通せたことから設定した。
町は開所に先立ち各施設の愛称を公募しており、商業施設は「おおくまーと」、交流施設は「linkる大熊」(リンクる大熊)、宿泊温浴施設は「ほっと大熊」に決まった。開所式典は、10月16日に行う方向で調整している。
「linkる大熊」は、約400人を収容できる多目的ホールのほか、運動スタジオ、音楽スタジオ、研修室、キッズ・図書コーナーなどを設けた。「ほっと大熊」は13部屋を備え、日帰り入浴もできる。町は、避難先にいる町民の宿泊拠点として活用することも想定している。
大川原地区は原発事故による避難指示が2019(平成31)年4月に解除された。町によると、8月1日現在、町内には推計で932人が居住している。