昨年、酒田市土門拳文化賞に選ばれた写真家海老名和雄さんの作品展が22日、宮城県美術館県民ギャラリーで始まり、福島第1原発事故により、住民避難が続く福島県浪江町の現状を伝える「神隠しに遭った街・浪江」を初公開しました。18~20年に撮りためた35枚で、26日まで開かれます。
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住民避難続く福島・浪江にフォーカス 仙台のアマ写真家作品展
河北新報 2021年09月23日
優れたアマチュアカメラマンを表彰する酒田市土門拳文化賞に昨年選ばれた、仙台市太白区の写真家海老名和雄さん(77)の作品展が22日、青葉区の宮城県美術館県民ギャラリーで始まった。26日まで。
東京電力福島第1原発事故により、住民避難が続く福島県浪江町の現状を伝える「神隠しに遭った街・浪江」を初公開。2018~20年に撮りためた35枚を並べた。
廃れた商店に残された金庫や、教科書が机に積まれたままの教室が事故の悲惨さを物語る。廃業した貸衣装店でたたずむ女性店主、町に戻って新聞配達に奮闘する青年など人々の表情をありのままに捉えた。
19年10月の台風19号で被災した宮城県丸森町で、養蚕農家の日常と土石流の被害を写した受賞作「恵みと試練 丸森2019」も展示。カラー30枚で予測不能な災害の恐ろしさを訴え掛ける。
海老名さんは「原発事故は人と人のつながりを分断する『見えない破壊』。どうすれば被害を可視化できるか考えた。想像力を働かせて見てほしい」と話す。
午前10時~午後5時。入場無料。連絡先は海老名さん022(244)4025。