2021年9月2日木曜日

規制庁が原発の機密文書紛失 査察官らの身分証も

  原子力規制庁が他部門から機密文書の写しを借りたものを誤って廃棄したり、身分証3人分を紛失したことが分かりました。監督官庁としてあるまじきことです。

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規制庁が原発の機密文書紛失 査察官らの身分証も
                            共同通信 2021/8/31
 原子力規制庁は31日までに、原発のテロ対策などを監視する核セキュリティー部門で、他部門から借りていた機密文書を紛失したほか、核物質管理状況の検査のため施設に立ち入る際に必要となる査察官ら3人分の身分証が所在不明になっていると明らかにした。
 規制庁によると、核セキュリティー部門は2015年10月~16年3月、原発の審査担当部門から機密文書の写しを借り、部内で保管。18年8月ごろ、写しを探したが見当たらず、誤って廃棄したと判断した。
 身分証の紛失は20年7月の原子炉等規制法改正に伴う回収の過程で判明した。

   【続報】
閲覧権限ない職員に貸与 規制庁の機密文書紛失
                             共同通信 2021/9/1
 原発のテロ対策などを監視する原子力規制庁の核セキュリティー部門が他部門から借りた機密文書を紛失した問題で、規制庁は1日、閲覧権限のない職員が文書を借りていた上、紛失に気付いた後も約2年間、幹部に報告していなかったと明らかにした。
 規制庁によると、文書は原発のテロ対策施設に関する審査官向けガイド
 核セキュリティー部門の職員は2015年10月~16年3月、原発の審査担当部門からガイドの写しを1部借りて部内で保管。審査担当部門は18年8月に紛失に気付いたが、内部で捜索を続け、規制庁長官へ報告したのは20年夏ごろだった。

   【続報】
中国電力の再発防止策了承 機密文書誤廃棄、原子力規制委
                             共同通信 2021/9/1
 原子力規制委員会は1日の定例会合で、規制委から借り受けた原発のテロ対策施設に関する機密文書を中国電力が無断で廃棄し、約6年間報告していなかった問題について、機密文書として分類して管理していなかったために誤廃棄したとする中国電の説明を妥当と認めた。今後は機密文書と識別できるようにした上で他の資料と分けて保管するとした再発防止策も了承した。
 これを受け、規制委は月内にも、同社が再稼働を目指す島根原発2号機(松江市)の審査合格を正式決定する見通し。
 中国電によると、廃棄したのはテロ対策施設に関する審査官向けガイド