2021年9月1日水曜日

規制委、原発のテロ対策監視体制を強化へ(詳報)

 毎日新聞が「規制委、原発のテロ対策監視体制を強化へ  」とする記事を出しましたので、25日付下記記事の詳報として紹介します。
      ⇒(8月25日) 原発テロ対策の監視体制を強化 規制委
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規制委、原発のテロ対策監視体制を強化へ 概算要求に16億円
                           毎日新聞 20218月31日
 東京電力柏崎刈羽原発のテロ対策に不備があった問題で、原子力規制委員会は31日、各原子力施設のテロ対策の監視体制を強化させる方針を発表した。関連費用として、2022年度の当初予算の概算要求に16億円を盛り込んだ。規制委の監視体制が不十分だったことが一因で、今回の問題を招いたためだという。
 規制委によると、機密性の高いテロ対策に関する情報の共有を図るため、規制委の事務局を担う原子力規制庁(東京・六本木)と各原発などに設置されている22カ所の現地事務所を結ぶ専用回線を整備したい考えだ。さらに、テロ対策監視を指揮する「首席核物質防護対策官」という課長級ポストを新たに設けるほか、担当の検査官を17人から35人に増やす意向も示した。
 この問題は、IDの不正使用や追加の安全対策工事の不備など、東電の相次ぐ不祥事が引き金だった。ただ、規制庁総務課の黒川陽一郎課長は「この問題では、テロ対策を監視する検査官17人が東京にしかいなかったため、年に1〜2回しか現地で検査ができず、監視の仕組みが弱かった」と話し、規制委にも問題を招いた要因があったことを認めた。
 NPO法人「原子力資料情報室」の伴英幸・共同代表は「原子力施設のテロ対策は監視の強化より、電力会社などの意識や姿勢を改善させることに力を入れるべきだ」と指摘する。【塚本恒】