2021年9月17日金曜日

震災伝承 福島民友 浜通りの公立小へ絵本100冊贈る

 福島民友新聞社は16日、震災や原発事故の教訓を子どもたちに伝える絵本「ぼくのうまれたところ、ふくしま」100冊を県教委に寄贈しました。県教委を通じて、いわき市と相双地区の公立小に贈られます

 絵本は「震災伝承プロジェクト」の一環で発行されたものです。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
震災伝承、浜通りの公立小へ絵本贈る 本社が福島県教委に100冊
                         福島民友2021年09月17日
 福島民友新聞社は16日、震災や原発事故の教訓を子どもたちに伝える絵本「ぼくのうまれたところ、ふくしま」100冊を県教委に寄贈した。県教委を通じて、いわき市と相双地区の公立小に贈られる。
 絵本は、東日本大震災から丸10年が過ぎ、震災、原発事故を風化させたくないという願いを込めてスタートした「震災伝承プロジェクト」の一環で発行。いわさきちひろさんの孫で、柔らかなタッチが特徴的な絵本作家の松本春野さんが、語り部で東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)職員の泉田淳さんの話を基に制作した。
 物語は、震災と原発事故で埼玉県に避難を余儀なくされ、再び福島に戻ることになった「こうた一家」が中心。震災当時は赤ちゃんだった「こうたくん」が、未知の場所である福島での人との出会いや長期避難で荒れてしまった双葉町の自宅への一時帰宅を通し、10年前に福島で起きた出来事を知っていく姿を描いている。
 中川俊哉社長が県庁を訪れ、鈴木淳一教育長に絵本を手渡した。中川社長は「学校や家庭の中で手に取って、震災を伝えるきっかけになれば」と話した。鈴木教育長は、県教委が本年度、風化防止と風評払拭(ふっしょく)に向けて高校生の語り部育成事業に取り組むことに触れ「語るための学びになる。小さい子どもたちの伝承の入り口にもなり、防災や郷土愛にもつながる。現場でしっかり活用したい」と述べた。
 絵本は県内各書店や東日本大震災・原子力災害伝承館、福島民友新聞社本社、福島民友新聞販売店で取り扱っている。価格は1650円。問い合わせは福島民友新聞社営業局企画推進部(電話024・523・1459、平日午前10時~午後5時)へ