これまでALPSの収納建屋の換気設備の数は25基と理解していましたが、全数は76基あり、これまでで29基のろ過膜が破損していることが分かりました。東電は今後全数を調査するということです。
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汚染水浄化設備のフィルター損傷は5基増えて29基に 東京電力福島第一原発
東京新聞 2021年9月21日
東京電力は21日、福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)の汚染水を浄化処理する多核種除去設備(ALPS)で、放射性物質の漏出を防ぐフィルター5基の損傷を新たに確認したと発表した。
ALPSでは既にフィルター24基で損傷を確認しており、損傷は計29基になった。東電は全76基の調査を続けているが、汚染水の浄化処理に影響はない。
東電によると、損傷していたのは排水タンクなどから放射性物質を含む排気が漏れ出るのを防ぐフィルター。一部はフィルターの出口部分で放射能汚染が確認された。汚染の範囲は限定的であるため「作業員の身体汚染や内部取り込みの発生はなく、外部への影響もない」としている。
東電は8月末以降、ALPSの汚泥タンクのフィルター25基のうちほとんどで損傷を確認し、2年前にはこのフィルターが全て損傷していたが、交換だけして原因を調べずに定期的な点検もしていなかった。
原子力規制委員会の検討会でずさんな管理体制が問題視されたため、東電はALPSだけではなく他の設備も含めてフィルターの点検を進める方針。(小川慎一)