東電は福島原発構内でたまり続けるトリチウムを含有処理水に関し、2次処理の試験を15日に始めます。これは処理水中にトリチウム以外の62核種が既定濃度以上に含まれていることが分かったためで、再処理して規制基準未満に下がるかどうか検証するためです。他核種の残留が分かったのはタンク内に沈殿物が生じたためということで、お粗末な話です。
多核種除去設備「ALPS(アルプス)」は、トリチウム以外の核種は除去できる筈だったのに何故こんな事態になったのか、東電はALPSの除去原理。基本構造を含めて明らかにしていません。少なくともライフ的に限界に達していたモジュールを使い続けたためか、元々能力がなかったのかを明らかにすべきです。
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福島第1原発処理水 2次処理試験15日開始と東電発表
河北新報 2020年09月11日
東京電力は10日、福島第1原発構内でたまり続ける放射性物質トリチウムを含む処理水に関し、2次処理の試験を15日に始めると発表した。処理水に含まれるトリチウム以外の62核種の濃度が環境放出するための規制基準未満に下がるかどうか検証する。
試験は10月中旬までを予定。タンクに保管中の高濃度処理水2000トンを多核種除去設備「ALPS(アルプス)」で改めて浄化する。その後は来年1月までをめどに、水中に含まれる放射性物質を分析・評価する。
国は処理水の処分方法を検討中で、今回の試験は環境放出が決まった場合に備えるため実施する。現在保管中の処理水122万トンのうち7割は規制基準を満たさず、2次処理が必要とされる。