2019年4月17日水曜日

除染請負会社の役員報酬が「過大」 3年間で30億円の申告漏れ

 福島原発事故に伴う除染を下請け受注したいわき市の業者が仙台国税局から、201612月期までの3年間の役員報酬が過大だとして、約30億円の申告漏れを指摘されていました。
 
 この企業(相双リテック)のことは以前にも取り上げましたが、元請けの清水建設の幹部との結びつきで独占的に1次下請けに入ることができた上に、通常、1次下請が受け取った金は、実際に実務を行う5次下請まで3つのトンネル会社を通して渡ってゆくので、末端の5次下請には1次下請が受け取る額の半分以下の金しか渡りませんが、同企業は、いきなり実務を行う(5次下請)業者に直に発注することで、3つのトンネル会社の利益を独占することができた結果でした。
 
 この多くのトンネル会社で搾取されたのちに実務を行う人たちに作業費が渡るという構造は、東電などの電力会社が行う廃炉工事、除染工事たけでなく、現場工事では恒常的に行われているものです。
 除染工事には約3兆円が投入されていて、その費用は最終的にすべて国民が負担します。
 しかしその約半分は上述したように中間のトンネル会社の懐に収まるというのが実態です。
 これは「闇」というよりは、巨額な搾取が公然と行われているというべきです。
 
 またここに登場する清水建設は紛れもない原子力ムラのメンバーで、事故後の廃炉工事や除染でもこれらの大手メンバーが元請けになっているのが実態です。彼らは原発建設で長年元請けとして巨額の利益を上げた上に、廃炉でも今後長期に渡って元請けとして巨額の利益に与かれる立場にあるわけです。
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除染、役員報酬「過大」 福島の業者、30億円申告漏れ
東京新聞 2019年4月16日
 東京電力福島第一原発事故に伴う除染を下請け受注した福島県いわき市の業者が仙台国税局から、二〇一六年十二月期までの三年間の役員報酬が過大だとして、約三十億円の申告漏れを指摘されていたことが、関係者への取材で分かった。
 
 業者は土木工事会社「相双リテック」。民間信用調査会社によると、事故後の一二年一月に設立。今月十日に避難指示が一部解除された福島県大熊町で大手ゼネコン「清水建設」の下請けとして除染を手掛けた
 業績は拡大し、売上高は一二年の約十九億円から、一五年には約百十一億円、一六年は約百五億円に達した。大半を清水建設から受注していたが、一八年四月以降は同社との取引関係は解消していた。
 関係者によると、相双リテックで一六年十二月期までの三年間に支払われた役員報酬は約七十六億円。うち申告漏れにあたるのは約三十億円で、代表取締役会長の報酬だった
 過少申告加算税などを含む追徴税額は約八億円だが、相双リテックは処分を不服とし、仙台国税不服審判所に審査請求しているという。
 環境省によると、大熊町での一七年度までの国直轄除染事業の契約金額は、総額五百億円超で、すべて清水建設が単独か共同企業体(JV)で受注している。