2022年11月24日木曜日

24- 北陸電力・志賀原発での事故想定した大規模な防災訓練

 北陸電力志賀原発で重大な事故が発生した想定での原子力防災訓練が23日、志賀町などで行われ国や県など、およそ240の関係機関や住民など、合わせて1700人が参加しました。今回は初めて、石川県七尾市の住民を富山県氷見市へ避難させる訓練も行われました。
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1700人が参加しての「原発事故からの避難訓練」初の越県避難も… コロナ禍での避難方法とは
                        MRO北陸放送 2022/11/23
住民も参加しての大規模な訓練です。大地震により北陸電力志賀原子力発電所で重大な事故が発生した想定での石川県の原子力防災訓練が、23日、石川県志賀町などで行われました。今回は初めて、富山県への避難を想定した訓練も加わりました。
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記者「午前7時半を過ぎました。訓練開始を知らせる通知がスマートフォンにも届いています」
訓練には国や県など、およそ240の関係機関や住民など、合わせて1700人が参加しました。訓練は、志賀町で震度6強の地震が起き、志賀原発2号機に重大なトラブルが発生して放射性物質が外部に漏れ出したとの想定で行われました。
原発から5キロ圏内に住む人たちの一時退避施設になる志賀町の総合武道館では、コロナ禍での事故発生を想定し、濃厚接触者は別のフロアに避難をする対応がとられました。
参加した住民「基本やっぱりこういう訓練は普段からやっておかないと、いざとなると自分がどうしていいか分からない、オロオロな状態になるんじゃないかと思うので」
また、現地の対策本部が置かれる県志賀オフサイトセンターでは、国や県、各自治体などがテレビ会議システムを通して原発の状態など情報を共有しました。

記者「七尾市から避難する住民を乗せたバスが、氷見市の運動公園に到着しました」
今回は初めて、石川県七尾市の住民を富山県氷見市へ避難させる訓練も行われ、職員が測定器を使ってクルマや住民が放射能に汚染されていないか、入念に調べていました。
石川県 馳知事「志賀町から国道415号線を通って氷見に入ったが、避難道路として考えたら、狭い山道で街灯も少ない。志賀原発を抱えている自治体の知事としては、そういう観点で住民の安心・安全を守る」
現在、運転を停止している志賀原発をめぐっては、先月、原子力規制委員会が敷地の内外を通る断層の活動性の有無について現地調査を行っていて、近く、判断が示される見通しです。
今回の訓練では、初めて富山県へ住民が避難することを想定した訓練も行われました。氷見市での訓練を視察した馳知事は、県域を越えた広域連携について、普段から住民同士の交流を通して意思疎通を図っておくことが、災害が発生した際のスムーズな避難や援助につながると強調していました。


外部電源喪失で“放射性物質放出”の想定…北陸電力・志賀原発での事故想定した大規模な防災訓練
                          石川テレビ 2022/11/23
 地震によって志賀原子力発電所から放射性物質が放出されたとの想定で、およそ1700人が参加しての大規模な防災訓練が行われました。
 この訓練は石川県が毎年行っているもので、国や周辺の市町、北陸電力といったおよそ240の関係機関や志賀原発周辺の住民などあわせて1700人が参加しました。
 訓練は最大震度6強の地震によって、志賀原発の外部電源が喪失したとの想定で行われ、原発から5キロ圏内の住民たちは、放射能を遮断する設備がある避難場所に集まりました。
 :「やっぱり何かあったとき困るので真剣に避難訓練に参加したいと思います」

 また、道路が寸断されて一部の住民が孤立したとの想定の地区では…。
(リポート)
「孤立した住民がヘリコプターに乗り込んで行きます。羽咋市まで避難するということです」
 自衛隊のヘリコプターを使用した避難訓練も行われました。
 さらに今回の訓練は、放射性物質の放出も想定されていたため、かほく市の高松サービスエリアでは、志賀原発から30キロ圏内の住民が白山市や金沢市へ避難する前に放射性物質の汚染がないかスクリーニング検査を受けました。
 また、七尾市内の一部で富山県を通る避難経路があることから、初めて富山県氷見市でも同様の検査が行われました。

 県では、課題について今後参加者による意見交換を行うことにしています。