2019年9月2日月曜日

「なくそテ原発 2019柏崎大集会」に1100人が参加

 1日、柏崎市文化会館アルフォーレで開かれた「なくそテ原発 2019柏崎大集会」には、長野県、群馬県からも参加するなど1100人が集まり大いに盛り上がりました。
 集会後には市内でのパレードが行われました。
 
「原発をなくす湯沢の会」が仕立てたマイクロバスには、南魚沼市石打地区の4名の方々に加わって頂いて 総勢13名となりました。いつもながらの南雲敏夫・事務局キャップの安全運転で会場まで往復しました。
 帰路のバスのなかでは集会の感想が出されましたが、金子勝・慶大名誉教授の講演がとても迫力があって面白かったこと、そして前橋地裁集団訴訟の原告代表・丹治杉江さんの特別報告「福島からの報告」にとても感動したということで、一致しました。
 
「集会次第」、「協賛団体メッセージ」、「集会宣言」を紹介します。
 金子勝氏の講演レジメと丹治杉江氏の特別報告レジメはPDF版を添付しますので、そちらをご覧ください。
 
 金子氏の講演は、レジメには全く目を通さずに、1時間、常に舞台を左右に歩き回りながら話されました。迫力がありまたユーモラスで会場から笑いが絶えませんでした。
 丹治さんの報告は、プロジェクターの画面を用いたもので感動的でした。
 
 
集 会 次 第
(1 2 : 45~1 5 : 1 5)
 
司会:柏崎刈羽地域連絡センター 持田幸江 
○ 開会宣言
○ 開会挨拶:高野誠
○ あいさつ
   ●首都圏反原発連合  ミサオ・レッドウルフさん
   ●原発をなくす全国連絡会  小田川義和さん
○ 協賛団体メッセージ:さようなら原発1000万人アクション(代読)
○ 講演 「原発を止めないと、日本は成長できない」     <13 : 05>
           金子勝さん (慶応大学名誉教授、立教大学特任教授)
○ カンパの訴え
○ フォークバンド演奏  なじらねじょんのび-す      <14 : 05>
○ 福島からの報告  丹治杉江さん             <14 : 22>
 
○ 実行委員会参加団体紹介
○ 運動報告と新たな情勢での決意              <14 : 47>
   ●原発ゼロ阿賀野の会       羽賀智恵子
   ●柏崎刈羽市民ネットワーク    竹内英子
   ●つなげよう脱原発の輪上越の会  田村厚子(代読:竹内直子)
○ プラカード上げ
○ 集会宣言採択
○ 閉会宣言
 
○閉会後、パレードを行います。(15:30~1 6 : 30)
 
 
 
 
協賛団体メッセージ
なくそテ原発・柏崎大集会へのメッセージ
 
「なくそテ原発・柏崎大集会」に参加された皆様に心より連帯のメッセージをお送りいたします。また東京電力柏崎刈羽原発の廃炉に向け、日々ご奮闘されている皆様の努力に敬意を表します。
 さて、安倍政権は、議会での多数を背景に強引な政治を進め、平和や民主主義・立憲主義を破壊し、沖縄・辺野古への新基地建設の強行やホルムズ海峡への自衛隊派遣の画策などの様々な問題で暴走を続けています。さらに憲法改悪・9条改憲にまで踏み込もうとしています。この危険な動きを許すことはできません。
 原子力の問題でもエネルギー基本計画を改定し、原発再稼働を強行し、核燃料サイクル政策が破綻しているにもかかわらず六ケ所再処理工場の建設や高速炉開発を推し進めています。一方で、福島原発事故の収束の先行きが見えない中で、事故の被災者を切り捨て、「棄民化」しようとしています。安倍政権の原発推進政策・フクシマ切り捨て政策も決して許す事はできません。
 柏崎刈羽原発は、安倍政権の進める原発再稼働路線の重要な原発となっています。そのことは福島第一原発、第二原発の全基廃炉となった東京電力にとっても、最後に残った原発として6・7号機の再稼働を狙っています。しかし、福島原発事故を起こした東京電力に原発そのものを動かす資格などありません。むしろ2007年7月の中越沖地震で甚大な被害を被った柏崎刈羽原発の安全性に大きな危惧を感じます。福島原発事故・中越沖地震の
教訓は、危険な原発は動かしてはならないことです。一度事故を起こせば、甚大な被害をもたらすことが明らかになったいま、原発の再稼働を許してはなりません。
 さらに東京電力は7月末に福島第二原発の廃炉を正式決定し、すでに10基の原発が廃炉となりました。今後、柏崎刈羽原発もいずれ廃炉となり、廃炉作業を進める東京電力は、福島第一、第二そして柏崎刈羽と3正面で廃炉作業を同時に進めなければならなくなります。資金調達、人材の確保、技術開発、廃棄物対策など様々な課題を抱える廃炉作業を安全かつ着実に実施できるのかどうか、私たちは非常に危惧しています。莫大なコストをか
け、膨大な放射性廃棄物を生み出す再稼働を進める意味さえ問われています。あらためて柏崎刈羽原発の廃炉を強く求めます。
 本日の集会が、そのような流れを創り出すことにつながることを願っています。私たち「さようなら原発1000万人アクション実行委員会」も全国の仲間の闘いをつなげ、原子力政策の転換を求め共に頑張ります。今後とも私たちの運動へもご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。
                  さようなら原発1000万人アクション実行委員会
 
 
 
集 会 宣 言・
 
「なくそテ原発2019柏崎大集会」は、新潟県、長野県、群馬県をはじめ全国から多数の参加をえて、大成功を収めました。これによって柏崎刈羽原発の再稼働反対、廃炉実現を大きくアピールし、運動を前進させることができました。
 安倍政権による原発推進政策のもと、九州・川内原発をはじめ高浜、大飯、玄海、伊方と全国的に再稼働の動きが強まっています。原子力規制委員会も、この政策に沿って避難計画などについては審査対象とせす、もっぱら技術的な側面から各原発について審査を進めています。安倍政権は柏崎刈羽原発が新規制基準に合格したとして再稼働を進めようとしています。
 福島第一原発事故から8年半もたつのに、東京電力と国は原発事故の自らの責任を自覚した十分な対応を取らす、事故の処理も福島の復興もまだまだの状況です。政府や原発推進勢力の、福島原発事故を過去のものとする動きを許さす、避難者支援、福島の真の復興へ運動強化が求められます。
 一方、東京電力がまたも重大な失態です。柏崎刈羽原発が6月の山形県沖地震の際に「電源に異常あり」との誤報ファックスを送付しました。決定的な時に致命的な失敗です。これまでも炉心溶融基準の存在と公表遅延、免震重要棟の強度不足の3年間もの公表遅延をはじめとして、失敗と謝罪を繰り返しており、東京電力の安全無視・隠蔽体質には改善の兆しは見えません。総出力世界一の原発を運転する能力も資格もないことが明らかです。住民、県民、国民の命と生活を大きな危険にさらす柏崎刈羽原発の再稼働など到底みとめることはできません。廃炉にすべきです。
 新潟県知事には「3つの検証(福島原発事故原因、健康・生活への影響、避難計画の検証)が終わるまでは再稼働の議論はしない」「検証の後で県民の信を問う」という公約をしっかり堅持するよう求めます。そしてさらに進んで再稼働反対、廃炉実現の立場に立つよう要請するものです。国政が回避した、原発事故の健康・生活への影響や避難計画の実効性についての検証も行うことから新潟県政には全国から大きな期待が寄せられています。
 福島第一原発事故をはじめ過去の重大事故で明らかなように、人の手による原発の制御はできません。人類は原発と共存できません。安倍政権の進めた原発輸出政策は総崩れとなり、再生可能エネルギーの発電コストが原発の発電コストを下回ることが明らかとなって、もはや原発はビジネスとして成り立ちません。原発を止めなければ、日本は成長できません。原発ゼロ基本法案を早期に審議し成立させ、一日も早く原発との訣別を決断すべきです。原発立地地域の経済も再生可能エネルギーヘの転換などによって、原発なしでも長期的な経済発展は可能であり、その展望を切り開くことができます。
 新潟県には巻原発建設をくい止めるなど脈ノマと原発反対運動の流れがあります。この間、「なくそテ原発・大集会」は2014年から5回、開催されており、首都圏反原発連合と原発をなくす全国連絡会、さようなら原発1000万人アクションの3組織の協賛を得て全国的な集会となっています。本集会の成功は、さらなる運動発展の契機となるものです。
「なくそテ原発2019柏崎大集会」の閉会にあたり、改めて東京電力・柏崎刈羽原発の再稼働を許さす、廃炉実現に向けて―層大きく、運動を進めていくことを、ここに宣言いたします。
 2019年9月1日   
「なくそテ原発2019柏崎大集会」参加者一同
 
 
 講演レジメのPDFをご覧になる場合は、下記のURLをクリックしてください。
 
金子勝氏講演レジメ(PDF版)
 
丹治杉江氏講演レジメ(PDF版)