2019年9月29日日曜日

関電へ原発マネーの還流 事実上のキックバック

 関西電力の幹部らが合計約3億2000万円もの金品を森山元助役から贈られたのは、工事受注者吉田開発が受注の手数料として元助役に支払った金額から出されたもので、元助役を介しての事実上のキックバック(受注金額の一部をお礼として発注者の戻す行為)でした。
 NHKが報じました。
 
 ただ元助役が受け取ったとされている手数料3億円が、関電幹部らの受領額よりも少額になっている理由は不明です。多分、集計の対象期間にずれがあるのでしょう。
 なおキックバックの額は、政治家が相手の場合は5%が相場といわれています。
 今回は昨年税務調査が入ったため、一部を返却したり、返却できない分は収入としてそれに見合う納税を済ませたようですが、工事資金は公共性のある電気料金が原資になっているわけで、その一部がそんな風に不正に還流されていた事実は否定できません。
 それを一時預かっただけというような言い分で済ますのは呆れる話で、そんな理屈が通るのであれば世の中から「詐取」などという言葉はなくなります。地方自治体の職員が10万円かそこらでも収賄に問われるのに比べてあまりにも不平等です。
 ここまで明らかにされたのですから関電の幹部らはもっと襟を正すべきであり、官憲も厳正に対処すべきです。
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原発マネーが還流か 判明している資金の流れは
NHK NEWS WEB 2019年9月27日
多額の金品の受け取りを認めた関西電力。原発をめぐる不透明な金品の流れが明らかになりました。
関係者によりますと金沢国税局が去年、高浜原発の関連工事などを請け負う高浜町の建設会社を税務調査したところ、高浜町の森山栄治元助役がこの会社から工事受注などの手数料としておよそ3億円を受け取っていたことが分かったということです。
そして国税局がさらに調査を進めたところ関西電力の八木誠会長などの経営幹部ら6人が森山元助役からおととしまでの7年間にあわせて1億8000万円を受け取っていたことが分かったということで、このうち4人は税務調査が始まったあと、修正申告したということです。
 
森山元助役も建設会社から受け取ったおよそ3億円を税務申告しておらず調査のあと国税局に修正申告したということです。
関西電力や関係者によりますと国税局から指摘を受けて関西電力が調査したところ森山元助役から金品を受け取っていたのは、国税局の調査で判明した八木会長ら6人を含む経営幹部や社員、あわせて20人に上り、物品や金銭、あわせて3億2000万円相当を受け取っていたことが分かったということです。
関西電力から原発の立地地域に流れた多額の原発マネーが経営幹部らに還流した形になっています。
 
原発マネーが還流か 判明している資金の流れは