2021年12月22日水曜日

韓国原子力安全委 日本の「原発汚染水放出」準備に深刻な遺憾」の抗議書簡

  韓国の原子力安全委員会は21日、東電が福島原発汚染水海洋放出に向けた準備作業に着手したことに対し深い遺憾を表明する抗議書簡を発送しました。

 その中で、日本政府が福島汚染水処分の不可避性などに対し最隣接国の韓国との十分な協議や情報提供がないままに、汚染水海洋放出に向けた手続きを進めていることに対し深刻な遺憾を表明すると伝えました。
 また日本の規制委に対して、日本国内だけでなく国外の利害関係者の意見を取りまとめて反映すべきと強調し関連情報を透明に公開し、情報要請と質問に積極的に協力することと、独立的な規制機関として科学・技術的観点から十分に検討することを要求しました。
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韓国政府、「日本の汚染水放出計画案」で緊急関係次官会議 「懸念表明」
                        中央日報日本語版 2021/12/22
韓国政府は東京電力が福島原発汚染水放出準備作業に入ったことに対し、21日、緊急関係次官会議を開催した。
韓国政府はこの日午後、具潤哲(ク・ユンチョル)国務調整室長の主宰で「福島原発汚染水放出対応関係次官会議」を開き、東京電力が原子力規制委員会に「福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画変更認可申請書」を提出したことに対して汎政府次元の対応策について議論した。
原子力規制委員会の計画案審査は汚染水放出のための必須手続きだというのが韓国政府の説明だ。東京電力が提出した実施計画の中には原発汚染水の海洋放出に必要な関連設備および運営方法、汚染水濃度の分析、取水・放水方法などに対する内容がまとめられていると韓国政府は伝えた。
韓国政府は「これまで日本が周辺国と十分な協議なく事故原発の汚染水を海洋に放出する不当性に対して、日本政府に問題を提起してきた」とし「度重なる懸念表明と我が国の持続的な海洋放出撤回要求にもかかわらず、日本側が一方的に汚染水海洋放出推進のための手続きを進めることに対し、再度深い懸念を表明する」と明らかにした。また、外交ルートを通じてこのような韓国側の立場を伝達する予定だと付け加えた。
あわせて韓国の原子力安全委員会はこの日、日本の原子力規制委員会に遺憾を表明する内容の書簡を発送し、別途の会見を開いて汚染水海洋放出手続きを強行することに対する遺憾を再度表明する考えだ。
今回の緊急次官会議には国務調整室と外交部・原子力安全委員会・海洋水産部・科学技術情報通信部・環境部・食品医薬品安全処・保健福祉部・文化体育観光部など9つの関係部署が参加した。


韓国原子力安全委、日本の「原発汚染水放出」準備に…「深刻な遺憾」抗議書簡
                        中央日報日本語版 2021/12/22
(韓国の)原子力安全委員会は21日、東京電力が福島原発汚染水海洋放出に向けた準備作業に着手したことに対し深い遺憾を表明する抗議書簡を発送した。
原子力安全委員会のユ・グクヒ委員長はこの日会見を開き、日本の原子力規制委員会に深刻な遺憾表明とともに独立的で透明な審査を要求する書簡を発送したと明らかにした。安全委はこの書簡で「日本政府が福島汚染水処分の不可避性などに対し最隣接国の韓国との十分な協議や情報提供がなかった」と強調した。
その上で「すでに一度浄化された汚染水さえ約70%が排出基準を超過するなどさまざまな問題状況が続いている。それでも東京電力が変更認可案を提出するなど日本政府が汚染水海洋放出に向けた手続きを進めていることに対し深刻な遺憾を表明する」と伝えた。
また、安全委は日本の規制委に日本国内だけでなく国外の利害関係者の意見を取りまとめて反映すべきと強調した。合わせて関連情報を透明に公開し、情報要請と質問に積極的に協力することと、独立的な規制機関として審査期限を定めるよりは科学・技術的観点から十分に検討することなどを要求した。
この日安全委は韓国原子力安全技術院の安全性検討チームを通じ該当認可案に対する安全性検討にも着手した。特に、海洋放出関連設備の健全性と汚染水内の放射性物質分析方法の適切性、異常状況に備えた緊急遮断設備の適合性などを中心にチェックする計画だ。これ以外に必要な措置は関係官庁のタスクフォースを中心に履行することにした。
韓国国内の海洋放射能監視も持続的に強化する方針だ。来年からは既存監視定点最南端の下に監視定点2カ所が追加され、セシウムとトリチウムの調査回数もこれまでの年4回と1回から6回と4回に増やす予定だ。
ユ委員長は「福島原発汚染水海洋放出に備え韓国国民の安全を最優先に必要なすべての努力を尽くしたい」と伝えた。
安全委によると、この日東京電力は日本原子力規制委員会に「福島第1原発特定原子力施設に係る実施計画変更認可申請書」を提出した。実際の汚染水放出に向けた必須手続きである規制委の審査を要請したものだ。