2020年4月24日金曜日

9万筆超集まる 東海第二再稼働県民投票署名

 東海第二原発の再稼働の是非を問う住民投票条例制定を茨城県知事に直接請求するための署名が、法定必要数の19倍近くの9万筆余りが集まり、主宰した「いばらき原発県民投票の会」22日、署名簿を県内全44市町村の選挙管理委員会に提出しました。
「縦覧」の手続きを経たのち、会は525日に大井川知事への請求を予定しています
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9万筆超 市町村選管に提出 東海第二再稼働 県民投票署名
東京新聞 2020年4月23日
 日本原子力発電東海第二原発(東海村)の再稼働の是非を問う住民投票条例制定を大井川和彦知事に直接請求するための署名集めに取り組んできた「いばらき原発県民投票の会」は22日、計9万899筆の署名簿を県内全44市町村の選挙管理委員会に提出した。新型コロナウイルスの影響で戸別訪問や街頭活動が十分にできない中、法定の必要数の1.87倍の署名が集まり、関心の高さを示した。(宮尾幹成)

 会は一月六日に署名集めを始め、選挙による中断期間のあった自治体を含め四月十二日に終了。三月十七日に県内初の感染者が確認され、県南地域などには外出自粛要請も出たため、終盤は電話やメールを中心に署名を呼び掛けざるを得なかったという。
 それでも、法定必要数(四万八千筆余り)の二倍近い署名を集めた。県庁で記者会見した徳田太郎共同代表は「制約された形での活動を余儀なくされたのは残念だが、それを踏まえても重みのある署名数になった」と述べた。
 地域別では、県南地域で三万四千筆あまりが集まり、法定必要数の二倍を超えた。最も少ない鹿行地域でも一・四五倍だった。
 東海第二の再稼働に当たり事前同意を求められる周辺六市村で、法定必要数に対する比率順でみると、東海村が一・九五倍(千二百二十六筆)と最も高く、水戸市の一・六九倍、那珂市の一・四七倍と続いた。

 各選管は、署名が有効かどうかを市民が確認できる「縦覧」の手続きを経て、署名簿を会に返付。会は五月二十五日に大井川知事への請求を予定している。
 条例案は六月八日開会の県議会定例会に上程される見通しだが、県議会では住民投票の実施に慎重な議員が多数派とみられ、可決されるかは分からない。
 徳田さんは「再稼働に反対という思いで署名した人も、再稼働すべきという思いで署名した人もいる。(住民投票は)県民の声を聞くには一番良い手段だ」と強調し、知事や県議会に前向きな対応を求めた。