2020年4月3日金曜日

03- 原発の処理水放出をIAEA支持 小委提言は実行可能と評価

 国際原子力機関(IAEA)は2日、福島原発のトリチウム汚染水は海や大気に放出するのが現実的だとする日本政府小委員会の提言を支持する評価報告書を公表しました。
 IAEAは本来原発を推進するための機関なので、政府方針を支持するのは当然ですが、単に海水で希釈して放出したり加熱して蒸発させることを、「技術的に成熟した実行可能な選択肢」とまで持ち上げることには違和感を覚えます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
原発の処理水放出をIAEA支持 日本の小委提言は実行可能と評価
共同通信 2020/4/2
 国際原子力機関(IAEA)は2日、東京電力福島第1原発の処理水は海や大気に放出するのが現実的だとする日本政府小委員会の提言を支持する評価報告書を公表した。「二つの放出方法は技術的に実行可能だ」としたほか、廃炉作業完了までに処理水の処分を終えるとの目標についても「達成できる」との見方を明らかにした。
 処理水の保管タンクを増設するための敷地拡大などが難しいとして小委提言が保管継続を採用しなかった点は「見解を同じくする」と評価。処分方針については「安全性を考慮しつつ、全ての利害関係者の関与を得ながら喫緊に決定されるべきだ」と助言した。


原発トリチウム水の処分方法めぐり、IAEA「技術的に実行可能な選択肢だ」
TBSニュース 2020年4月2日
 福島第一原発でたまり続ける放射性物質トリチウムなどを含む処理水の処分方法に関し、国の有識者会議がまとめた提言について、IAEA(国際原子力機関)は、「提言された案は技術的に実行可能な選択肢だ」との見解を示しました。
 福島第一原発のトリチウムなどを含む処理水の処分方法をめぐっては、国の有識者会議が海に流す「海洋放出」か、蒸発させる「大気放出」の2つが現実的な選択肢だとする報告書をまとめました。
 これを受け、IAEAは「処分方法の決定に向けた日本の進展を歓迎する」と評価したうえで、提言された2つの案については「国内外にも前例が存在し、技術的に成熟した実行可能な選択肢だ」との見解を示しました。
 政府は今月6日、福島県の自治体関係者などから意見を聞くほか、順次、ほかの地域でも意見を聞いたうえで、最終的な処分方法を決定しますが、風評被害を懸念する周辺地域からの反発は必至です。(02日19:08)