2020年4月29日水曜日

29- 福島原発 約10の建物で劣化進む 放射能漏えい防止設備も3万カ所以上不足

 廃炉作業が進む福島第一原発では、およそ10の建物が著しく劣化し、地震などで壁や構造物が落下して作業員がけがをするおそれなどがあることが分かり、東京電力は対策を検討することになりました。
 また構内の設備や機器34万か所を調べた結果、放射性物質の漏えいを防ぐ設備と検知器が、いずれも備えられていない箇所が3万6000か所あることが明らかになり対策を検討することになりました。
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廃炉作業にリスク 福島第一原子力発電所 約10の建物で劣化進む 
NHK NEWS WEB 2020年4月27日
廃炉作業が進む福島第一原子力発電所では4号機の原子炉建屋を含めた、およそ10の建物が9年前の津波や水素爆発の影響で劣化が著しく進み、地震などで壁や構造物が落下して作業員がけがをするおそれなどがあるとして、東京電力は対策を検討することになりました。

福島第一原発では去年、排気筒の鉄製の足場が腐食で落下するなど、設備の老朽化が課題となっていて、東京電力では原発構内にあるおよそ580の建物の劣化の程度を評価し27日、原子力規制委員会の会合で報告しました。
それによりますと4号機の原子炉建屋、その南側にある廃棄物関連の建屋など、およそ10の建物が9年前の津波や水素爆発の影響もあって劣化が著しく進んでいるとしました。
これについて原子力規制委員会は、地震の揺れなどで壁がはがれ落ちたり構造物が落下したりして作業員がけがをするなど、廃炉作業にリスクがあるとしています。
東京電力では来月末までに対策と実施時期を明らかにする方針です。

また、構内の設備や機器、34万か所を調べた結果、放射性物質の漏えいを防ぐ設備と検知器が、いずれも備えられていない箇所が3万6000か所あることが明らかになり対策を検討することになりました。