福島第一原発事故の調査を再開している原子力規制委は、3号機が水素爆発をおこした瞬間の映像を入手し、分析することになりました。爆発の威力や原因となった水素がどれだけ漏れ出したかなど解明を試みるとしています。
ところで3号機の爆発については、原子炉建屋南側で一瞬オレンジ色に光り、黒いキノコ雲状の煙が上空600mまで立ち上り、屋根フレームの鉄骨が飴細工のように曲がるなど、単なる水素爆発では説明のつかないことが多く、小規模の核爆発に近いのではないかという見方が当初からありました。どんな結果になるのか注目されます。
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原子力規制委 福島第一原発の爆発映像入手し分析へ
NHK NEWS WEB 2020年4月20日
福島第一原子力発電所の事故の調査を再開している原子力規制委員会は、3号機が水素爆発をおこした瞬間の映像を入手し、分析することになりました。爆発の威力や原因となった水素がどれだけ漏れ出したかなど解明を試みるとしています。
東京電力の福島第一原発3号機は9年前の事故の際、核燃料が溶け落ちるメルトダウンを起こして水素が発生し、原子炉のある建物の上部が吹き飛びました。
事故原因の調査を再開している原子力規制委員会は去年12月には、3号機の内部に入って激しく壊れた壁や設備の様子を撮影するなど調査を進めています。
そして、より詳しく爆発の状況を調べるため、地元のテレビ局が撮影した爆発の瞬間の映像を入手して、分析を行うことになりました。
3号機の水素爆発は最上階付近で起きたとみられ、下の階にも大きなダメージを与えましたが、爆発の詳しい分析はこれまで行われていません。
規制委員会では水素や爆発物の専門家も加えて、炎や爆風の様子を分析し、爆発の威力のほか、どこからどれだけの水素が漏れ出したのか、また発火のタイミングや原因など解明したいとしています。
規制委員会の事務局の原子力規制庁は「爆発の状況を調べることで、非常に燃えやすい水素の発生リスクをより明らかにできる。調査結果はほかの原発の安全対策にもつながる」と話しています。