新たな想定において、これまでで東通原発周辺の津波の最大高さは13.9mとされていましたが、実は同原発の約10キロ北にある「猿ケ森砂丘」で、海抜約20mの津波の痕跡を報告した論文があるのに、考慮の対象から外されていたことが分かりました。
都合の悪いデータは理屈をつけて排除するのではなく、逆に安全サイドから見て活用すべきです。
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内閣府が津波20m痕跡論文除外 専門家は批判、東通原発周辺砂丘
共同通信 2020/4/26
内閣府が21日に公表した太平洋岸を襲う最大級の津波想定で、東北電力東通原発(青森県東通村)の約10キロ北にある「猿ケ森砂丘」で海抜約20mの津波の痕跡を報告した論文が、考慮の対象から外されていたことが26日、分かった。専門家からは「砂丘は地形が変わりやすく過去の津波の復元は難しい。高さ20mは否定しきれない」との批判が出ている。
内閣府は、東通村の津波の最大高さは13.9mで、海抜16mの防潮堤がある東通原発は浸水しないとした。
箕浦幸治東北大名誉教授は2013年の論文で、猿ケ森砂丘に数百年前の砂や泥、倒木を確認、20m超の津波の痕跡だと指摘した。