関電「失った信頼取り戻す」 金品受領問題、高浜町で改善計画報告
中日新聞 2020年4月22日
関西電力役員らの金品受領問題を受け、関電原子力事業本部(美浜町)は二十一日、高浜町と美浜町の両町議会を訪れ、経済産業省に提出した業務改善計画について説明した。高浜原発のトンネルで三月、作業員が車にはねられて死亡した事故の再発防止策も報告。サーモグラフィーによる作業員らの検温など新型コロナウイルスの感染拡大防止策も示した。
高浜町議会では、同本部の安藤康志地域共生本部長らが全員協議会に出席し、「速やかに実行させ、失った信頼を取り戻せるようにする」と述べた。
業務改善計画では、再発防止に向けて、ガバナンス体制の再構築▽法令順守の強化▽工事の発注契約業務の適切性と透明性確保の三点について、外部の客観的な視点を取り入れる仕組みを構築するとしている。
説明を受けて、上尾徳郎議長は「地元の事業者などがやりがいを持ちながら取り組めるように、透明性を図ってもらいたい」と改めて要望した。
他の議員からは「高浜町に向けては今後どういう形で共生していこうとするのか」「新しいガバナンス体制では内部告発がしやすい環境なのか」などの意見が相次いだ。 (栗田啓右)