2020年4月18日土曜日

泊原発 活断層追加調査 北電に要求(詳報)

 原子力規制委北海道電力泊原発敷地内の断層(F―1断層について北電に追加調査を求めた件については17日付でNHKの記事を紹介しましたが、北海道新聞がより詳細な記事を出していますので「詳報」として紹介します。
 こちらはポイントが具体的で分かりやすく書かれています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
泊追加調査、北電に要求 規制委、活断層否定の根拠を疑問視
北海道新聞 2020/04/17
 原子力規制委員会は16日、北海道電力泊原発(後志管内泊村)の再稼働に向けた審査会合を開き、敷地内の「F―1断層」について、北電に追加調査を求めた。昨年11月に規制委が行った現地調査後に、F―1を活断層ではないとする根拠として北電が追加提出した資料について規制委が疑問点を示し、さらなる調査が必要とした。その後、規制委があらためて現地調査を行う。

 新規制基準では「12万~13万年前以降の活動が否定できない」断層を活断層と定義。北電は、F―1に連続する「小断層」が、上部の地層との境界線で止まっているとみている。この上部の地層が「33万年前より古い」として、F―1を活断層ではないと主張してきた。
 規制委は現地調査で一定の理解を示したが、北電が追加提出した小断層周辺の画像について「割れ目が(上部の地層にまで)続いているようにもみえる」と指摘。断層が上部の地層との境界で止まっているかどうかの判断は現時点で下さず、周辺の地質をさらに詳しく調査するよう北電に求めた。規制委が、小断層が上部の地層にまで突き抜けていると認定した場合、再稼働の見通しはさらに遠のきそうだ。

 また北電は、小断層上部の地層を古いと判断した根拠に、他の古い地層と似ているとのデータを新たに示した。これに対し規制委は、年代が同じだと証明するには「より科学的なデータが必要」と指摘した。
 審査会合は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、テレビ会議で行った。(上野香織、米田真梨子)