2019年6月4日火曜日

避難区域設定の12市町村で移住促進・人材確保 復興庁専門検討会

 原発事故で避難指示が出た福島県12市町村の将来像を巡り復興庁は2日、復興加速化に向けて本年度に取り組む5つの重要テーマを12市町村の将来像に関する有識者検討会で示しました。
 新規事業では、12市町村の住民を対象に働く意欲やニーズを調査し、深刻化する人手不足の解消につなげることなどを盛り込みました
 復興庁は、需要側の要望も調査するほか、シルバー人材や外国人労働者などの活用事例も調べ、多様な人材確保の在り方について情報収集するとしています。
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避難区域設定12市町村 移住促進 人材確保 復興庁専門検討会
福島民報 2019/06/03 08:49
 復興庁は二〇一九年度、東京電力福島第一原発事故の避難区域が設定された十二市町村への移住促進や、労働力不足解消に向けた人材確保に新たに取り組む。県や十二市町村と移住専門検討会を発足させ、移住関連イベントへの出展を支援するほか、移住者の受け入れ窓口となる団体の課題解決を後押しする。人手不足が深刻な業種のニーズを詳細に調べ、高齢者や外国人労働者の活用を探る
 
■12市町村の将来像実現加速化に向けた復興庁の重要テーマ
 
▼物流における課題解決に向けた調査事業
▼学校教育の魅力づくりに関する調査事業
▼人材の確保・活用に関する調査事業
▼移住者や関係人口の拡大に関する調査事業
▼交流・周遊の魅力度向上に向けた調査事業
 
 二日にJヴィレッジ(楢葉・広野町)で開かれた十二市町村の将来像に関する有識者検討会で示した。
 
 移住専門検討会は、県や十二市町村の担当者を交えて八月にも発足し、効果的な施策を協議する。首都圏などで開かれる移住促進イベントへの参加を支援するほか、セミナーや移住・就農体験会などの開催を想定している。十二市町村で移住者の仲介などを担う団体が抱える課題を調べ、解決に向けて連携を強める。
 
 復興庁によると、十二市町村では医療・介護や農業などに携わる人材が不足している。人材確保に向け、帰還した住民の就労意欲や希望職種を調査するとともに、地元企業が必要とする働き手の情報を集め、各市町村と共有する。消防団や伝統芸能など地域活動の担い手の現状も調べ、課題解決策を探る。
 
 復興庁は昨年度、首都、近畿両圏の住民計三千五百八十三人を対象に、福島県への移住意向について初めて調査した十二市町村への移住について「移住したい」「興味がある」と回答した人が合わせて約四割に上った。調査結果を踏まえ、復興庁は移住者を増やせる可能性が十分にあると判断し、取り組みを強化する。
 
 このほか、Jヴィレッジを活用したスポーツ合宿の誘致を推進する。事業所間の集配送など物流を円滑化する取り組みを引き続き支援し、地元の配送業者と大手業者との連携を促す。依然として課題となっている避難者の帰還促進への支援も継続する方針。
 
■2021年度以降も継続
 有識者検討会終了後、渡辺博道復興相は報道陣に対し、復興・創生期間後の二〇二一(令和三)年度以降も検討会を継続開催する考えを明らかにした。
 渡辺復興相は、二〇二〇年度に開催される検討会で将来像実現に向けた事業の進捗(しんちょく)について総点検を行う方針を示した。その上で、二〇二一年度以降の検討会の在り方や事業の進め方について協議するとした。