2023年2月19日日曜日

19- 大手電力の不正閲覧大幅拡大 中部37万件、関西15万件 ID漏洩も

 大手電力各社による競合企業の顧客情報不正閲覧問題調査の対象期間を拡大したことなどで、各社とも不正件数が大幅に増加しました。
 中部電力ミライズは37万3584件、関西電力は15万件、中国電力ネットワークは11万3357件の不正が確認されました。
 また2020年12月に、中部電力パワーグリッドの社員が中部電力ミライズの社員にIDなどを提供していたことも明らかにしました。
      経産省システムへのアクセス用の暗証記号?
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大手電力の不正閲覧、大幅拡大 中部37万件、関西15万件
                            共同通信 2023/2/17
 大手電力各社による競合企業の顧客情報不正閲覧問題が17日、一段と拡大した。中部電力ミライズは37万3584件、関西電力は15万件、中国電力ネットワークは11万3357件の不正が確認されたとそれぞれ発表。経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会が九州電力に立ち入り検査を行ったことも分かった。経産省が各社への処分を検討している。
 大手電力が不正に閲覧していたのは、電力小売り自由化で新規参入した「新電力」の顧客情報。調査の対象期間を拡大したことなどで、各社とも不正件数が大幅に増加した。関西電では、新たに3人の社員が「関電ガスのPRなどに活用するため」と聞き取りに回答した。


中電グループによる顧客情報の不正閲覧問題 2022年4月から計40万件弱 経産省システムめぐってはID漏洩も
                           CBCテレビ 2023/2/18
中部電力パワーグリッドは顧客情報などが不正に閲覧されていた問題で、不正閲覧は2022年4月以降、およそ40万件あったと明らかにしました。
この問題は、「小売事業」を担う中部電力ミライズの社員らが、「送配電事業」を手がける中部電力パワーグリッドの顧客管理システムにアクセスし、新電力と契約している顧客の名前などの情報を不正に閲覧していたものです。
中部電力パワーグリッドによりますと、不正閲覧はこれまでに発表している件数を含め、2022年4月1日から2023年1月19日までにおよそ40万件にのぼるということです。
顧客情報の外部流出は確認されておらず、中部電力ミライズはこの情報を利用した営業活動などは行っていないとしています。
また、経済産業省の再生可能エネルギー業務管理システムについても、2019年4月に送配電部門に業務移管したあともパスワードを変更しなかったため、中部電力ミライズの社員が閲覧できる状態だったということです。
さらに、2020年12月に、中部電力パワーグリッドの社員が中部電力ミライズの社員にIDなどを提供していたこともわかったと明らかにしました。

中部電力パワーグリッドは徹底した原因究明や分析を行い、再発防止に努めるとしています。