浜岡原発の運転差し止め訴訟は27日、15年に及ぶ審理を終え、静岡地裁は原告の訴えを却下する判決を出しました。原告の訴えは退けられましたが、判決のポイントになったのはデータ不正といえるようです。
中部電力は「データー不正はあっても、浜岡原発の重要性および必要性は変わるものではない」としましたが、原告側の青山雅幸弁護士は、判決は「『中電は長年にわたって訴訟を継続し、原子力規制員会をだまし続けてきた』と言いながら、なぜそれでも原告が敗訴なのか」と批判しました。釈然としない判決です。
静岡放送が地元の受け止めをなどを報じました。
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「浜岡原子力発電所の重要性および必要性は変わるものではない」浜岡原発差し止め訴訟で静岡地裁が「却下」判決 データ不正を厳しく批判も他訴訟への影響は
静岡放送(SBS) 2026/10/28
■中電は存在意義強調 15年にわたる審理の結果は「却下」
浜岡原発の安全性を問う15年に及ぶ審理、静岡地裁は10月27日の判決で原告の訴えを却下しました。
判決内容は中部電力の「データ不正」について厳しく批判するものでしたが、この却下のもつ意味、ほかの原発訴訟への影響について専門家に聞きました。
<中部電力コンプライアンス本部 伊藤慎部長>
「浜岡原子力発電所の重要性および必要性は変わるものではありません」
静岡地裁の判決を受けて開かれた中部電力の会見。浜岡原発の存在意義を強調しますが、そのあり方が問われる判決でした。
<野田栞里記者>※2026年10月27日
「約15年続いた裁判、原告の訴えは却下されました」
静岡県内の弁護士や住民が起こした浜岡原発の運転差し止め訴訟。15年にわたる審理の結果、原告の訴えは「却下」。
原告の訴えは退けられる結果でしたが、判決のポイントになったのはデータ不正といえそうです。
■原告側「なぜ敗訴なのか」
<原告側 青山雅幸弁護士>
「『中電は長年にわたって訴訟、原子力規制員会をだまし続けてきた』と言いながら、なぜそれが(原告)敗訴なのか」
2026年1月に公表された再稼働をめぐる「データ不正」。10月27日の判決で「原子力規制委員会の妥当性評価をだまし取る行為」と位置づけ「被告の技術的能力に疑念を抱かせる事実」と批判しました。
こうした状況などを踏まえ浜岡原発が動く見通しは立たず、「訴えの利益がない」=裁判所が判断できないと結論付けました。
判決での厳しい指摘について被告の中部電力はー。
<中部電力コンプライアンス本部 伊藤部長>
「判決内容につきましては、いまご指摘いただいた点も含めましてしっかりと精査してまいりたいと思います」
原告が求める「運転差し止め」は回避できたものの、司法から再稼働の見通しが立たないと指摘された浜岡原発。
地元で受け止めを聞きました。
<市民>
「イチ市民としては、却下されたほうがいいのかなと思う。安全性をもちろん確認したうえで、であれば(再稼働)したほうがいいかなと思う」
「原発はやっぱり事故のリスクがすごく大きいというのは認識しているので。活用するべきかしないかとか、原発がそもそも必要なのかとか、話し合っていく必要があると思う」
<御前崎市 下村勝市長>
「却下という司法判断については尊重したいと思います。(原発の)安全性というのは地域の住民にとってはとても重要な課題でありますので、安全性を担保できるような施設であってほしい」
■「今までの訴訟は全て前提が崩れる」専門家が指摘
原発訴訟に詳しい専門家は、他の裁判に影響を与える可能性を指摘します。
<関西学院大学司法研究科 神戸秀彦教授>
「浜岡原発っていうのは、実は他にも2件、現に訴訟を継続してますでしょ。こういう(データ)不正があったということからすると、今までの審理の中での訴訟っていうのは全て前提は崩れるので、見直さなくちゃいけないんじゃないんですか。ですから、同じ浜岡原発の訴訟に対する影響っていうのがかなりあるんじゃないかっていうふうに思いますね」
原告側は今回の判決について控訴する方針です。