福島第1原発1、2号機の共用排気筒の底部には強烈な放射性物質が存在し人間が近づくことも危険とされています。
当初水素爆発を起こしたときに高速流に乗って排気管を通って排気筒に入った放射性物質が排気塔を上昇できずに底にたまったと見られています。そのせいで排気筒に雨水が入ると超濃厚な放射能汚染水に変わります。
排気筒底部には汚水受けのコンクリート升がついているのですが、台風19号の影響で升に穴が開き、そこから汚染水が地中に浸透していたことが分かりました。
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福島第1原発で「高濃度汚染水」漏れか 線量に大きな変動なし
福島民友 2019/11/28
東京電力は27日、福島第1原発1、2号機共用排気筒内に入った雨水をためる升から、最大で400リットルの高濃度汚染水が漏えいしたとみられると発表した。台風19号の影響でコンクリート製の升に穴が開き、排気筒を通って汚染された雨水が地中に染み込んだ可能性があるという。東電は、現時点で周辺の放射線量に大きな変動はなく、環境影響はないとしている。
升は1メートル四方で、雨水が一定の水位までたまるとポンプで自動排水する仕組みだった。台風19号が上陸した10月12日から今月24日にかけ、自動排水をしていないのに急激な水位の低下が計8回確認されたという。
東電によると、升から漏れたとみられる汚染水の放射性セシウムの濃度は1リットル当たり2150万ベクレル、ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質濃度は同2800万ベクレル。東電が原因の調査を進めている。共用排気筒は現在、4段目の解体が行われている。