2019年11月20日水曜日

柏崎刈羽原発「1基以上の廃炉を明確に」柏崎市長 東電に

 東電は8月、柏崎市長に対し柏崎刈羽原発の6号機と7号機が再稼働してから5年以内に、1号機から5号機のうち1基以上の廃炉を想定したステップに入るなどと回答していました
 桜井市長は19日、東電の小早川社長と市役所で面会し、再稼働容認の条件の一つとして、残り5基のうち1基以上を廃炉にする計画を明確にすることや、再稼働の前に県内での再生可能エネルギー導入の目標達成のめどをつけることなどを要望しました。

 廃炉を進めることはいわば巨大な火薬庫を撤去する作業なので重要ですが、そのことと再稼働を認めることとは別の話です。そもそも東電の8月の回答は本当に廃炉を進めるのかどうかすら読み取れないものでした。
 廃炉を確実化することを進めるとともに、「今回の回答で再稼働を認めたわけではない」との立場を堅持して欲しいものです。
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再稼働の条件は1基以上の廃炉 柏崎刈羽原発 柏崎市長が求める
NHK NEWS WEB 2019年11月19日
柏崎刈羽原子力発電所について、地元の新潟県柏崎市の桜井市長は19日、東京電力に対し、再稼働容認の条件の一つとして1基以上を廃炉にする計画を明確にするよう求めました。東京電力はことし8月、一部の廃炉を想定した検討を行うとの方針を明らかにしています。

東京電力は柏崎刈羽原発の6号機と7号機の再稼働を目指していますが、地元 柏崎市から廃炉を条件として求められ、東京電力はことし8月、再生可能エネルギーなど電源の確保の見通しが立ち、6号機と7号機が再稼働してから5年以内に、1号機から5号機のうち1基以上の廃炉を想定したステップに入るなどと回答していました。

これについて柏崎市の桜井雅浩市長は19日、東京電力の小早川智明社長と市役所で面会し、東京電力の回答をおおむね評価するとしたうえで、再稼働容認の条件の一つとして、残り5基のうち1基以上を廃炉にする計画を明確にすることや、再稼働の前に県内での再生可能エネルギー導入の目標達成のめどをつけることなどを要望しました。

面会後、桜井市長は「今回の回答で再稼働を認めたわけではない。本当に廃炉が進むのか疑念を持っている人も多い。避難計画の実効性の検証など新潟県が進めている3つの検証が終わるまでに、具体的な廃炉計画を出してほしい」と述べました。

東電社長「前に進めるサインを得た」
東京電力の小早川社長は桜井市長と面会したあと取材に応じ、「柏崎刈羽原発の6、7号機の再稼働については価値を認める発言をいただき、前に進める方向性のサインを得たと感じた。頂いた要望については、事業計画にどう反映できるかしっかり検討したい」と述べました。
また「現時点では電源のポートフォリオ(組み合わせ)が成立しておらず、今後の見通しを明示できない経営事情がある」と述べ、廃炉の具体的な計画の見通しについては明言を避けました。