2019年10月18日金曜日

「NO原発」訴えて3000日 市民団体が街頭活動

 九電大分支社の前でプラカードを掲げて廃炉を訴える市民らの活動が、15日で3000日目を迎えました。
 2011年に大分市の島田雅美さん(72は、「廃炉が実現するまで続けたい」1人でこの活動を始めました。今は10人ほどで活動をつなぎ、元日や悪天候時などを除いてほぼ毎日立ち続けています。
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「NO原発」訴えて3000日 市民団体が街頭活動 
大分合同新聞 2019/10/16
 市民団体「原発いらない!」グループ・大分が大分市金池町の九州電力大分支社前で連日続けている街頭活動が15日、通算3千日目を迎えた。2011年の東京電力福島第1原発事故を機に始め、手作りのプラカードを掲げて通行人らに廃炉を訴えている。呼び掛け人の同市長浜町、島田雅美さん(72)は「市民が原発問題に関心を持つきっかけになっている」と手応えを感じている。
 
 活動を始めたのは11年7月4日。約40年前から反戦、反核の市民活動に参加し、原発にも抗議してきた島田さんが福島の事故を見て「じっとしてはいられない」と1人で街頭に立つようになった。
 周囲の住民や店舗などに配慮して大きな声は出さず、通行人や車に頭を下げる静かな抗議。当初は「原発は絶対に必要」「ろうそくで暮らしよ」と言われることもあった。
 それでも毎日立ち続けるうち「(訴えは)全くその通り」「ありがとう」とねぎらう人、積極的にあいさつをしてくれる人も増えた。今年9月には関西電力の役員らが高浜原発がある福井県高浜町の元助役から金品を受け取っていた問題が発覚し、応援の声が多く届くようになったという。
 
 仲間は徐々に広がり、現在は50~70代の約10人。台風など災害の恐れがある日と正月を除き、朝夕1時間ずつ活動している。15日は午前8時から午後4時半までメンバーが交代で立った。「子どもや若者の命と未来を守ろう」「原発すべて廃炉に!」と書いたカードを手にアピールした。
 九電社長宛てに毎日、提出してきた抗議文も3千通目になった。「原発は人類や地球を破壊します。なぜ(同社が運転する)川内、玄海原発を止めないのか」とつづった。
 島田さんは「九電から反応はないが、諦めたらおしまい。原発問題を風化させないよう、怒りを持って立ち続けたい」と話した。