2023年3月30日木曜日

福島第一の原子炉土台、内壁の一部が溶けて鉄骨露出

 東電は、福島第一原発1号機の原子炉圧力容器を支える円筒形の鉄筋コンクリート製土台「ペデスタル」の内部を初めて撮影し、内壁の一部が溶けてなくなり鉄筋が露出していたことが確認されました。11年3月の炉心溶融事故の際、溶け落ちた核燃料の熱でコンクリートが損傷した可能性があるということです。
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福島第一の原子炉土台、内壁の一部が溶けて鉄骨露出…東電が撮影・公開
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 東京電力は、福島第一原子力発電所1号機の原子炉本体(原子炉圧力容器)を支える円筒形の鉄筋コンクリート製土台「ペデスタル」の内部を初めて撮影し、29日に画像を公開した。ペデスタルの内壁の一部が溶けてなくなり、鉄筋が露出していた。
 28日に水中ロボットを遠隔操作して撮影した。2011年3月の炉心溶融(メルトダウン)事故の際、溶け落ちた核燃料の熱でコンクリートが損傷した可能性がある。
 ペデスタルは内部の直径が約5メートルでコンクリートの厚さは約1・2メートル。昨年の調査でペデスタルの点検用出入り口付近の外壁が溶けていることを確認したが、内部は見えていなかった。今回は水中ロボットのカメラを出入り口から内部に向けて撮影した。内部の床には核燃料デブリを含むとみられる堆積(たいせき)物も見えた。
 東電は水中ロボットをペデスタル内部に入れて内壁全体を撮影し、コンクリートの損傷で耐震強度が不足していないかどうかなどを調べている。カメラを上に向けて、原子炉圧力容器の底部も観察する。