2025年6月30日月曜日

柏崎刈羽原発の再稼働問題めぐり新潟県が初の公聴会、賛否分かれる

 柏崎刈羽原発の再稼働の是非について、県民の意見を確認するための新潟県主催の公聴会が29日、新潟県庁を拠点に開催されました。公聴会は8月末までに計5回開かれます。初回となる今回は、柏崎市と刈羽村の住民計16人が再稼働への意見を述べ、賛否両論が出されました。
 反対派からは「安心できる避難計画がまだできていない」、「計画に盛られている避難道路がない限り再稼働してはいけない」などの指摘が出されました。
 実効性が担保されていない計画は意味がないので再稼働は出来ません。
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柏崎刈羽原発の再稼働問題めぐり新潟県が初の公聴会、賛否分かれる 知事の判断材料に
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東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働の是非について、県民の意見を確認するための同県主催の公聴会が29日、新潟市の県庁を拠点に開催された8月末までに計5回開かれる公聴会の初回となる今回は、同原発が立地する同県柏崎市と刈羽村の住民計16人が再稼働への意見を述べ、賛否両論が出た

公聴会には、公募で選ばれた住民8人と、新潟経済同友会など県内6団体から推薦された8人が公述人として出席。柏崎市内の施設などに待機した公述人は、一人ずつ別々に意見を述べていった。
16人のうち、再稼働に賛成の意見は7人、条件付き賛成が2人、反対5人。賛否を明かさずに不安を訴えた人と、疑義を述べた人がそれぞれ1人ずつだった。
賛成した人は、原発活用によるエネルギーの安定供給や地球温暖化対策などを理由に挙げた。また、県商工会議所連合会の推薦で意見を述べた柏崎市在住の60代男性は「柏崎刈羽原発が立地することで新潟に核燃料税が入る。また、同原発構内では約6300人が働いているが、8割ほどが新潟県民だ」と経済的なメリットを強調した。
条件付きで賛成した柏崎市の40代男性は「再稼働で柏崎、刈羽両市村の電気料金が安くなるなら賛成」と述べた。
反対した人は、事故時の安全な避難が難しいことや福島第1原発事故の経験などを理由に挙げた。公募で公述人になった柏崎市の男性(78)は「安心できる避難計画がまだできていない」と指摘。刈羽村の80代女性は「不祥事が相次ぐ東電には、原発を運転する適格性がない」と述べた。
同原発の再稼働問題は、地元の同意を得られるかどうかが最大の焦点。同県の花角英世知事は、再稼働への県民の考えを確認した上で是非を判断するとしており、公聴会は知事が是非を判断する際の重要な材料の一つになる。知事は公聴会に出席しなかった


柏崎刈羽原発の再稼働めぐり県民の意見を聞く公聴会 公述人の半数が姿隠して意見
                         BSN新潟放送 2025/6/29
柏崎刈羽原発の再稼働に関して県民の意見を聞くための公聴会が29日に、始まりました。
【再稼働条件付き賛成(40代)】
「使っていない電気のために原発を再稼働しても何もメリットはありません。柏崎市と刈羽村の電気をなるべく安く提供してもらいたいと思います」
再稼働に関する県民の意思を見極めたいと話す花角知事が「その手法の一つ」としている公聴会。
初回の29日は原発立地地域の住民らから公募などで選ばれた16人が参加しました。
プライバシー保護の観点から会場は非公開でオンラインのみで公開され半数の公述人は姿を隠して意見を述べました
【再稼働反対(70代)】
(避難)道路はいつできるのでしょうか。計画があっても計画に盛られている避難道路がない限り再稼働してはいけないんではないでしょうか
【再稼働賛成(70代)】
「雇用においてこれだけ地域に貢献している企業は、地元を見ても他に例はありません。これこそが地域共生そのものと思います」
公聴会は対象エリアを変えながら8月31日まで全部で5回開催されます。


「経済を回すことに直結する」「核のごみ残すわけにはいかない」柏崎刈羽原発再稼働問題巡る“公聴会”始まる
                      NST新潟総合テレビ 2025/6/29
東京電力・柏崎刈羽原発の再稼働問題を巡り、1回目の県の公聴会が開かれました。
柏崎刈羽原発を巡っては、27日、政府が重大事故が発生した際の避難計画や対応方針を定めた「緊急時対応」を了承し、再稼働に向け地元同意を残すのみとなっています。
こうした中29日に開かれた県の公聴会。
花角知事が県民の意見を集約する方法の一つとして挙げているもので、県庁と公述会場をオンラインで繋ぎリアルタイムで配信されました。
1回目の今回は柏崎市を会場に、公募で選ばれた8人と団体から推薦された8人がそれぞれ音声のみの公開や、顔を映しての公述などの方法を選び、10分程度で賛否の意見を述べました。
【公述人(賛成)】
「柏崎刈羽原発で発電された電気によって首都圏の経済を下支えすることは、私たち新潟県の経済を回すことに直結します」
【公述人(反対)】
「これ以上原発のごみ、核のごみを後の世代に残すわけにはいきません。続く後の世代のためにも再稼働には反対です」
県は8月末まで会場を変え、計5回の公聴会の開催を予定しています。