2020年11月8日日曜日

08- 福島県知事「着実に廃炉前進」 第1原発視察

  内堀雅雄福島県知事は6日、福島第1原発を訪れ、廃炉の進行状況を視察しました。「廃炉作業は着実に前進している」と語った一方、敷地内にたまり続ける放射性物質トリチウムを含む処理水の処分に関する見解は述べませんでした

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福島県知事「着実に廃炉前進」 第1原発視察、処理水への見解示さず
                        河北新報 2020年11月07日
 内堀雅雄福島県知事は6日、東京電力福島第1原発を訪れ、廃炉の進行状況を視察した。「廃炉作業は着実に前進している」と語った一方、敷地内にたまり続ける放射性物質トリチウムを含む処理水の処分に関する見解は示さなかった。
 1~4号機原子炉建屋を望む高台で、小早川智明社長らから説明を受けた。倒壊のリスク低減のため上半分を切断する作業を4月に終えた1、2号機共通排気筒や、建屋への雨水浸入対策に向けた1、2号機周辺のがれき撤去の状況を確認した。
 内堀知事は終了後の取材に「(処理水の)タンクが林立して敷地を圧迫している」と述べたが、政府は処分方針を早期に決定するべきかと問われると「政府は丁寧に検討し、慎重に判断してほしい」とかわした。
 内堀知事は毎年秋ごろに第1原発に入っている。単独での視察は昨年10月以来となったが、今年9月には菅義偉首相の視察に同行していた


処理水貯蔵タンク視察 福島第一原発で内堀知事
                            福島民報 2020/11/07
 東京電力福島第一原発で増え続ける放射性物質トリチウムを含んだ処理水を巡り、政府が海洋放出を軸に最終調整している中、内堀雅雄知事は六日、福島第一原発で処理水を貯蔵するタンクの状況を視察し、「タンクが林立し、敷地を圧迫している」との認識を示した。一方で、政府による処分方針の決定については「慎重な対応を求める」と述べた
 処理水の保管タンクが敷地を埋める中、溶融核燃料(デブリ)を取り出した後の一時保管場所の確保などについて「敷地をどう活用するかが中長期ロードマップ(廃炉工程表)の中でも重要な視点になっていく」と指摘し、政府と東電による計画の具体化を注視する考えを示した。
 敷地内には、千四十三基のタンクに約百二十三万トンの処理水が保管されており、東電は二〇二二(令和四)年夏ごろにはタンクが満杯になると試算している。
 知事就任後八回目となった視察で、内堀知事は3号機原子炉建屋などを望む高台に立ち、小野明東電福島第一廃炉推進カンパニー最高責任者から上部が解体された1、2号機共用排気筒や建屋周辺のがれき撤去状況などを聞いた。小早川智明社長が同行した。新事務本館では社員約六十人を激励した。