寿都住民投票を否決 核ごみ調査 議長裁決 住民「リコール進める」
北海道新聞 2020/11/13
【寿都】後志管内寿都町が原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分地選定の文献調査に応募したことを巡り、臨時町議会(定数9)は13日の本会議で、応募の是非を問う住民投票条例案を否決した。採決は小西正尚議長を除く8人で無記名投票で行われたが可否同数となり、議長裁決で否決した。最終処分場事業を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)は今月中旬にも文献調査を開始する見通し。
小西議長は否決理由について「町長の政治的判断を尊重すべきで、今は住民投票をするべきではない」と説明。片岡春雄町長は取材に応じなかった。条例制定を直接請求した住民団体「子どもたちに核のゴミのない寿都を!町民の会」共同代表の1人、吉野寿彦さん(60)は「残念だ。有志で町長のリコール(解職請求)を進めたい」と話した。
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知事反対なら次の調査断念 核ごみで北海道神恵内村長
共同通信 2020/11/13
原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定を巡り、第1段階の文献調査受け入れの手続きを進める北海道神恵内村の高橋昌幸村長が13日、日本記者クラブのオンライン記者会見に応じた。第2段階の概要調査に進む際、村民が賛意を示しても「知事が反対すれば従うしかない」と、断念する意向を示した。
また、概要調査に進む場合は住民の賛否を問う有効な手段として、住民投票に前向きな意向も示した。
村は北海道電力泊原発のある泊村と隣接しており、高橋村長は「核の廃棄物の問題は避けて通れず、われわれの時代で道筋をつけたい」と語った。