2020年11月18日水曜日

放射性物質拡散予測 効果的活用をと新潟県避難委 テロ事故時の対応も議論

 原発の安全性に関する新潟県独自の「三つの検証」の一つである「避難委員会の会合が16開かれ、原発から放出される放射性物質の拡散予測について議論しました。

 新潟県は東電独自の拡散予測システム「DIANA」を活用する方針で、この日の会合では山澤弘実委員(名古屋大院教授)が拡散予測の有用性を指摘し「効果的に活用すべきだ」との意見が上がりました。
 またテロ原発事故が引き起こされた際には、事故の進展がより早いので、「テロ時の避難のあり方を考えるべきだ」との問題意識が提起されまし

 田中委員長時代の原子力規制委は、拡散予測システム「SPEEDI」について否定的な見解を持っていました。その予測は実際の国内の汚染とよく整合していたので、なぜ否定するのか不思議でした。
 今度の予測システム「DIANAがより優れているのであれば、それを活用すること自体は良いと思いますが、もしも東電が全面的に管理するのであれば問題です。
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放射性物質拡散予測 効果的活用を 県避難委 原発事故時の対応議論
                            新潟日報 2020/11/17
 原発の安全性に関する新潟県独自の「三つの検証」の一つで、事故時の安全な避難方法を考える避難委員会の会合が16日、新潟市中央区であった。原発から放出される放射性物質の拡散予測について議論し、委員からは避難や被ばく防止に役立つ情報であり、「効果的に活用すべきだ」との意見が上がった。
 拡散予測は、気象情報などから放射性物質が広がる方向などを計算する。原子力規制委員会は、東京電力福島第1原発事故時に運用していた拡散予測システム「SPEEDI」について「不確かで、被ばくのリスクを高めかねない」として、住民避難に活用できないと判断した。一方、県は東電独自の拡散予測システム「DIANA」を活用する方針を示している。
 この日の会合では、大気拡散などが専門の山澤弘実委員(名古屋大院教授)が拡散予測の有用性を指摘した。
 拡散予測は、どの地域で放射線量が高くなるかの予測までは難しいという弱点があるが、山澤委員は「扱い方は難しいが、使える情報は使うべきだ」と主張。拡散予測の活用を排除した規制委の方針は「福島事故時より劣る」とも述べた。

 この日は、テロによって原発事故が引き起こされた際の避難についても議題に上がった。テロがあれば、国の新規制基準の想定より速く事故が進展するとして、「テロ時の避難のあり方を考えるべきだ」との問題意識が提起された