7日行われた玄海原発の避難訓練で、30キロ圏内に市域の一部が入る福岡県糸島市では、テレビやウェブを活用する会議システムを初めて導入し、情報伝達の手順などを確認しました。
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ウェブ会議を初導入、糸島市 福岡県などの原子力防災訓練
西日本新聞 2020/11/8
九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の重大事故を想定した7日の原子力防災訓練で、原発から半径30キロ内の「緊急防護措置区域(UPZ)」に市域の一部が入る福岡県糸島市では、テレビやウェブを活用する会議システムを初めて導入し、情報伝達の手順などを確認した。
訓練は佐賀県内で発生した地震により、玄海原発が「全面緊急事態」となる想定で実施され、同市では職員36人が参加。月形祐二市長は県災害対策本部会議に専用回線を使うテレビ会議で加わり、UPZ圏内に対し「屋内退避指示」を出したことなどを報告、情報を共有する流れを確かめた。
コロナ禍を踏まえ、地域住民や医療関係者らが参加する広域避難の訓練は見送られ、新たに関係機関の担当者による「緊急時ウェブ会議」も試行。「Zoom(ズーム)」など3種類のビデオ会議システムについて、導入する際の利点や問題点を洗い出した。
月形市長は訓練後、「有事の際に、テレビ会議などのシステムが迅速に安定的に使える対応を確立する必要がある」と説明。避難時の新型コロナウイルス感染症の拡大防止策が新たな課題との認識も示し「避難所の収容数なども改めて精査する必要がある」と述べた。(竹森太一)