福井・美浜原発関係者のコロナ感染7人に 再稼働めぐる町長視察急きょ中止に
毎日新聞 2020年11月18日
福井県は18日、新たに11人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。うち3人は関西電力美浜原発(同県美浜町)で働く男性社員だった。同原発で感染が判明した社員や警備員は計7人となった。この影響で、戸嶋秀樹・美浜町長が同日に予定していた同原発3号機の視察が急きょ中止になった。国内初の40年超運転を目指している3号機は、再稼働の前提となる安全対策工事を9月に完了し、関電は2021年1月に原子炉を起動する工程を計画。戸嶋町長は現場の状況を視察し、再稼働に対する地元同意の判断材料の一つとしたい考えだった。
関電などによると、新たに陽性が判明したのはいずれも同県敦賀市に住む30〜40代の社員3人。17日に感染が発表された60代の男性社員と接触した可能性があるとして、検査を受けていた。いずれも同原発の運営業務などを担当しており、県は今後、3人と接触した可能性のある社員らを調査する。
関電の担当者は「原発の運営に基本的に支障はないと考えているが、保健所との対応を踏まえ影響を見ていく」とする。
町によると、18日の視察は、約3時間半かけて重大事故時に使用する緊急時対策所などを見て、関電社員と質疑を交わす予定だった。
美浜原発では、14日に協力会社の従業員の感染が初めて判明して以降、感染者が相次いでいる。関電の担当者は18日、町に対し視察を見合わせるよう申し入れ、町も了承した。関電は「発電所の運営には支障がないが、安心した状態で見ていただきたい」と話す。町は「状況を見ながら今後の日程を調整したいが、今後については現時点で何も決まっていない」としている。
17日には日本原子力発電(原電)の立地・地域共生部(同県敦賀市)に勤務する同市の60代の男性社員の感染も発表されている。関電や原電の社員らの相次ぐ感染判明を受け、県は両社と日本原子力研究開発機構に感染防止対策を徹底するよう注意喚起した。【岩間理紀、大島秀利】
島根原発の社員が陽性 松江市「拡大の恐れ低い」
日本海新聞 2020年11月18日
松江市は17日、中国電力社員で島根原発(同市鹿島町)に勤務する50代男性が新型コロナウイルスに感染したと発表した。市は原発構内で十分な感染防止対策が講じられているとし、感染拡大の恐れは低いとした上で、原発関係者ら約100人前後を検査する。
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