11日、開かれた自民党の「2050年カーボンニュートラル推進実現本部」の初会合に招かれた電気事業連合会(電事連)の池辺和弘会長らから、カーボンニュートラルを目指すなら、原発の新増設・建て替えが不可欠だとの指摘があり、原発立地自治体選出の複数の議員が「当然だ」とそれに同調したということです。
電事連(と原発立地自治体議員)からそうした意見が出されるのは当然のことで、見え透いた話です。
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自民、原発新増設論相次ぐ 温室ガス削減で本部初会合
時事通信 2020年11月11日
自民党は11日、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする政府目標を受けて設置した「2050年カーボンニュートラル推進実現本部」(本部長・二階俊博幹事長)の初会合を党本部で開いた。出席者からは目標達成のため、原発の新増設が必要だとの意見が相次いだ。
会合では、電気事業連合会の池辺和弘会長(九州電力社長)らから意見を聴取。池辺氏は「50年のカーボンニュートラルを目指すなら、原子力発電を一定規模維持して継続的に活用していくことが必要だ。新増設・リプレース(建て替え)は不可欠だ」と指摘。原発立地自治体選出の複数の議員が「それは当然だ」と同調した。
ただ、原発ゼロを掲げる立憲民主、共産両党など野党の反発は必至。公明党も「基本的に新設を認めない」(竹内譲政調会長)との立場だ。
自民党の下村博文政調会長は11日の記者会見で「再稼働を前提に入れる必要があると思うが、新増設ありきで議論を進めることは考えていない」と述べた。
推進本部は年内に、菅義偉首相への提言をまとめる方針。二階氏は会合で「国家的課題に党が一丸となって取り組んでいく」と強調した。
原発新増設「現時点で想定せず」 「50年ゼロ」へ加藤官房長官
時事通信 2020年10月28日
加藤勝信官房長官は28日の記者会見で、温室効果ガス排出量の「2050年実質ゼロ」を目指す政府方針に関し、「現時点で原発の新増設、リプレース(建て替え)は想定していない」と明らかにした。自民党の世耕弘成参院幹事長が原発新設の検討に言及したことへの見解を問われて答えた。