2022年3月21日月曜日

21- 県外最終処分へ議論継続 環境省、除染土巡り対話フォーラム

 中間貯蔵対象物を、県外で最終処分することに向けた「対話フォーラム」19日、福岡市で開かれ、約40人が来場したほかオンラインで配信しまし。今回で本年度予定の全4回を終えまし

 山口壮環境相はフォーラムの中で、除染で出た土を土木資材などに再生利用する計画について、科学的データを示して安全性について理解を得ていきたいと述べましたが、「再生利用計画に賛成側の人しか参加していないのではないか」との批判が出たということです。
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県外最終処分へ議論継続 環境省、除染土巡り対話フォーラム
                             福島民友 2022/3/20
 福島県内の除染で出た土壌などを最大30年保管する中間貯蔵施設(大熊町、双葉町)を巡り、環境省は19日、県外での最終処分に向けた「対話フォーラム」を福岡市で開いた。本年度に開催を予定した全4回を終えたが、山口壮(つよし)環境相は報道陣に「(国民の理解を広げていくための)活動は始まったばかりだ」と述べた。同省は新年度も全国各地で対話フォーラムを続ける方針だ。
 約40人が来場したほか、オンラインで配信した。山口氏と、東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)の館長を務める高村昇長崎大教授、福岡市出身で「福島好き」として知られるお笑い芸人のカンニング竹山さんらが登壇し、開沼博東大大学院准教授(いわき市出身)が進行役を務めた。
 参加者が意見や疑問点を記入した付箋をボードに貼り、登壇者が答えた。「2045年3月までに県外最終処分が実現できるのか」との質問に山口氏は、除染で出た土を土木資材などに再生利用する計画に触れ「安全性について科学的データを示し、理解を得ていきたい」と答えた。
 「再生利用計画に賛成側の人しか参加していないのではないか」との批判には、開沼氏が「賛否両論あっても議論を続けることが大切だ」と諭した。竹山さんは、県産農林水産物が徹底した検査で安全を確保していると強調した上で「(再生利用する)土も安全かどうかを調べることで、国民に受け入れやすくなるのではないか」と持論を語った。
 参加者からは、中間貯蔵施設や原発事故の被災地を見学することの大切さを指摘する意見が出た。高村氏は「実際に訪れることで福島の今を実感し『何か手伝えることはないか』と思ってもらえる」と述べた。