運転開始後40年超の高浜原発1、2号機の20年間の運転延長を認めた原子力規制委の判断は不当だとして、周辺住民らが延長認可取り消しなどを求めた訴訟の判決が14日、名古屋地裁であり、剣持亮裁判長は請求を棄却しました。
美浜原発3号機の延長認可取り消し請求についても、同裁判長は棄却しました。
経年劣化した原子炉圧力容器は脆性遷移温度が上がるので事故時の緊急冷却で破損する可能性がありますが、その劣化度合は運転の仕方によって異なるので一律ではありません。現状の劣化度や20年先の劣化度をどの様に見極めたのか、そもそもテストピースはあったのか是非知りたいものです。
電気ケーブルを耐火性のものに交換せず、「防火シート」で覆う対策を認めたことも納得できません。
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40年超原発、認可取り消さず 高浜1、2号機と美浜3号機 住民側敗訴・名古屋地裁
時事通信 2025/3/14
運転開始から40年を超えた関西電力高浜原発1、2号機(福井県高浜町)の20年間の運転延長を認めた原子力規制委員会の判断は不当だとして、周辺住民らが延長認可取り消しなどを求めた訴訟の判決が14日、名古屋地裁であり、剣持亮裁判長は請求を棄却した。
関電美浜原発3号機(同県美浜町)の延長認可取り消し請求についても、同裁判長は棄却した。原告側は控訴する方針。
原告側は経年劣化した原子炉圧力容器は事故時の緊急冷却で破損する可能性があると主張したが、同裁判長は、規制委が定めた劣化予測の方法に不合理な点はないと指摘。審査基準について「外部専門家を含めて妥当性が確認されている」とした。
電気ケーブルを取り換えず、「防火シート」で覆う対策を認めたことについても、規制委は実証実験で安全機能を確認しており、「審査および判断に不合理な点はない」と述べた。
判決後、原告側弁護団は「国の主張に追随する内容に終始しており、不当と言わざるを得ない」とする声明を発表した。