人工知能(AI)の普及などで電力需要増加が今後見込まれる中、国は2月に新たなエネルギー基本計画を閣議決定しますが、それは2040年度の電源構成に占める原発の目標割合を2割程度としていて、原発回帰(原発の最大限活用)の姿勢を鮮明にする内容です。
電気事業連合会は10月、目標達成には40年代に原発約5基分に相当する発電容量550万キロワットが必要と算定しました。
記事はここで途切れていますが、見出しでは原発新設は巨額コストになるので、「現実問題として作れないのでは」というニュアンスになっています。
電力会社は「新型原発」だと宣伝しますが、その内容は従来型原発の下方に新に「コアキャッチャー」を設置し、原子炉格納容器の屋根部分などを耐爆撃強度を上げるという程度のものです。
しかしそれでも従来製造コストの2~3倍に上がるというので、従来基準で1基110万kwについて5000万円~1億円程度アップ、実際には物価アップ分があるのでその数割のアップになります。
原子力ムラとしてはこの「コストアップ」は電気料に転嫁できるので歓迎でしょうが、これまで隠してきた原発の不経済性が明らかになってくるという問題があります。
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関電の原発新設に立ちはだかる巨額コスト 識者は「現実問題としてつくれないのでは」
中日新聞 2025年12月21日
「日本は資源が乏しく、原子力の活用が極めて重要。検討すべき時期に来ている」。10月末、関西電力の森望社長は美浜原発(美浜町)での原発新設に向けた地質調査を前に、新たな電源の必要性を強く訴えた。2011年の東日本大震災以降、原発新設に向けた動きが具体化するのは全国で初めてだった。
報道陣に公開された新設に向けた地盤調査の掘削現場=美浜町丹生で
人工知能(AI)の普及などで電力需要増加が今後見込まれる中、国は2月に新たなエネルギー基本計画を閣議決定。2040年度の電源構成に占める原発の目標割合を2割程度とし、原発の最大限活用を明記。原発回帰の姿勢を鮮明にした。
電気事業連合会は10月、その目標達成には、40年代に原発約5基分に相当する発電容量550万キロワッ...
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