新潟県議会は19日、常任委員会での採決が行われ、柏崎刈羽原発の再稼働を前提とした安全対策広報費の補正予算案が可決されました。また、自民党が提出した花角知事を信任する付帯決議案は22日の本会議で諮られます。
議会多数派の自民党は、補正予算案の可決と付帯決議の可決を以て知事の再稼働賛成が信認されたと見做すという方針です。
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原発再稼働の“地元同意”議論は決着?県議会・常任委員会が原発再稼働に関する補正予算案を可決 花角知事の“信任”は12月22日の本会議
NST新潟総合テレビ 2025/12/20
新潟県議会では12月19日、常任委員会での採決が行われ、柏崎刈羽原発の再稼働を前提とした安全対策広報費の補正予算案が可決されました。また、自民党が提出した花角知事を信任する付帯決議案は22日の本会議で諮られます。
19日採決の日を迎えた県議会常任委員会。原発の再稼動を前提とした安全対策などの広報費を盛り込んだ補正予算案について審議してきた厚生環境委員会では…
【自民党 皆川雄二 県議】
「議案についてはすべて可決すべきものとした」
自民党が補正予算案への賛成を表明した一方で…
【未来にいがた 牧田正樹 県議】
「(安全対策広報で)肯定的な意見が増えると見込むことを再稼働了解の判断理由にしながらも、その効果の調査や検証の必要性に言及がない」
【リベラル新潟 北啓 県議】
「県民意識調査で県民の6割が安全対策に不安を抱き、7割が東京電力に対し不信感を持っているという結果が出ている」
野党系会派の未来にいがたとリベラル新潟は反対を表明しました。
その後、行われた採決の結果、自民党と真政にいがたの賛成多数により再稼働に関する補正予算案は可決され、総務文教委員会でも再稼働を前提とした補正予算案が可決されていています。
一方、再稼働容認の判断を下した花角知事を信任するため、自民党が提出した補正予算案の付帯決議案については…
【議会運営委員会 中川隆一 委員長】
「審議方法についてでありますが、委員会審査省略の動議の扱いとし、採決方法は起立でよろしいでしょうか…ご異議ないようですのでそのように決定いたします」
本会議での再稼働関連の補正予算案の採決後にあわせて諮られることとなりました。
採決は22日に行われ、再稼働関連の補正予算案と付帯決議案はそれぞれ可決される見通しです。
議会の信任を得られれば、花角知事はその翌日23日に再稼働容認の意向を国に伝達すると見られています。
柏崎刈羽原発6号機、1月20日頃再稼働へ…新潟県議会で補正予算可決後に知事が「地元同意」伝える予定
読売新聞 2025/12/18
東京電力が柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)の6号機を、来年1月20日頃に再稼働させる準備を進めていることがわかった。今月24日にも、原子力規制委員会に再稼働を申請する見通し。
同原発を巡っては、新潟県の花角英世知事が先月21日、再稼働を容認する方針を表明するとともに、自身の判断について県議会に諮る意向を示した。
花角知事は今月2日開会の県議会定例会に、原発関連の広報費を盛り込んだ補正予算案を提出。議案は22日に可決される見込みで、花角知事は23日に赤沢経済産業相と面会し、再稼働に必要な「地元同意」を伝える予定だ。立地自治体の柏崎市と刈羽村は既に同意する姿勢を示している。