2022年9月27日火曜日

27- JAEAの分析研究センターが福島・大熊町で完成

 福島第1原発の廃炉作業で生じるがれきや処理水の分析を担う専用施設「大熊分析・研究センター」日本原子力研究開発機構が管轄)の研究施設第1棟完成式が25日、現地で行われました。

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がれきや処理水を詳細分析 JAEAのセンター、福島・大熊で完成式
                            福島民友 2022/9/26
 日本原子力研究開発機構(JAEA)は25日、大熊町の「大熊分析・研究センター」の放射性物質分析・研究施設第1棟の完成式を現地で行い、関係者が東京電力福島第1原発の廃炉作業で生じるがれきや処理水の分析を担う専用施設の完成を祝った。10月1日に管理区域などを設定した上で、本格稼働する
 第1棟は放射性廃棄物のうち、がれきや伐採木、焼却灰などの低線量と中線量の個体廃棄物を受け入れる。含まれる放射性物質の把握などを通して、第1原発で発生する廃棄物の処理や処分に向けた方策の検討など研究開発に役立てる。放射性物質トリチウムを含む処理水の第三者分析も手がける。
 式典でJAEAの小口正範理事長は「専門的知見を有する国の研究機関として役割を全うする」と述べ、処理水については、第三者機関として客観性と透明性を持った分析を行う考えを強調した。政府の原子力災害現地対策本部長を務める太田房江経済産業副大臣、竹谷とし子復興副大臣らがあいさつした。
 式典後は、出席者や報道陣を対象に内覧が行われた。受け入れた放射性廃棄物を遠隔で取り扱う「鉄セル」や、処理水に含まれるトリチウム濃度を測定するための装置などが公開された。
 第1棟は鉄筋コンクリート3階建て、延べ床面積は約9700平方メートル。JAEAでは溶融核燃料(デブリ)など高線量の試料を専門に分析する第2棟の建設も計画している。