2022年9月10日土曜日

建設中の大間原発 安全対策工事を2年延期

 電源開発=Jパワーは、大間町に建設を進めている大間原発について、安全強化対策工事の開始を2年程度延期すると報告しました。5回目延期となります。
 これについて野崎尚文・大間町町長は、「町の経済がかなり疲弊しているということに対しても、当然それなりの支援をしていただけなければ町は大変だ」と苦情を述べました。
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建設中の青森・大間原発 安全強化対策工事を2年延期 運転開始時期も2030年度に
                         ABA青森朝日放送 2022/9/9
延期は5回目となります。電源開発=Jパワーは、大間町に建設を進めている大間原子力発電所について、安全強化対策工事の開始を2年程度延期すると報告しました。
9日は、Jパワーの萩原修副社長が青森県庁を訪れ、柏木副知事に延期を報告しました。
延期の理由についてJパワーは、原子力規制委員会による地震動や津波などに関する審査が続いていて、今後もプラント施設の審査が予定されているためとしています。
こうした審査の状況を踏まえると、さらに2年ほどの期間が必要だとして、2022年後半としていた工事の開始を2年延期して2024年後半に、工事の終了も2029年後半に延期しました。
報告を受けた柏木副知事は、Jパワーに対し、安全性向上のための対策について一層の責任と使命感を持って取り組むよう求めました。
Jパワー 萩原修副社長:我々としては、2年の中ですべてが終わるようなスケジュールを組んで進めていくということで、2年あればできると考えておリます
今回の延期に伴い、2028年度としていた運転開始時期も2年ずれ込み、2030年度になるということです。大間原発の安全強化対策工事の延期はこれで5回目です。
「まずもって深くおわび申し上げます」
午前中には、Jパワーの倉田一秀大間現地本部長が、地元の大間町議会の特別委員会に出席して説明しました。
これに対して委員からは、「5度目の延期に不信感がある」「会社の誠意が伝わってこない」といった延期に対する不満の意見が出されました。
Jパワー 倉田一秀大間現地本部長:「厳しい叱咤激励をいただいたということで、とにかく今後2年間必死に頑張って、何とか次のステップに進んでまいりたいと考えています」

大間町 野崎尚文町長:「(町の)経済がかなり疲弊しているということに対しても、計画がまた伸びたということになれば、当然それなりの支援をしていただけなければ、なかなか町は大変だと」