2022年9月21日水曜日

福島原発おかやま訴訟が結審 岡山地裁

 福島第1原発事故で岡山県へ避難した人たちが国と東京電力に損害賠償を求めた裁判が、20日に岡山地裁で結審しました。

 最終弁論で原告側は「最高裁の判決『原子力防災で万が一にも深刻な災害が発生してはならない』といった法令の趣旨・目的を一切述べず、規定をただ述べているだけ」などと問題点を指摘しました。判決は23年3月14日に岡山地裁で言い渡されます。
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福島原発おかやま訴訟 国の責任を認めない最高裁判決に原告側「規定をただ述べているだけ」と問題点挙げ結審 岡山地裁
                        KSB瀬戸内海放送 2022/9/20
 福島第一原発事故で、福島県から岡山県へ避難した人たちが国と東京電力に損害賠償を求めた裁判が、20日に岡山地裁で結審しました。
 この裁判は、地震による津波を予期していたにもかかわらず、十分な対策をしなかったことが事故につながったとして、原告107人が国と東京電力に1人あたり1100万円の損害賠償を求めているものです。
 全国でも同様の訴訟が30件近く起きていて、2022年6月に最高裁は「国が津波による原発事故を防ぐための適切な措置をとることを東電に義務付け、東電がその義務を果たしていたとしても、同様の事故が起こる可能性は相当にあった」として、「国の賠償責任を認めない」判決を言い渡しています。
 20日の裁判で、原告代理人の弁護士が「最高裁の判決で採用されている法令について『原子力防災で万が一にも深刻な災害が発生してはならない』といった法令の趣旨・目的を一切述べず、規定をただ述べているだけ」などと、最高裁の判決での問題点を挙げ、結審しました。
 判決は2023年3月14日に岡山地裁で言い渡されます。