2022年9月15日木曜日

柏崎刈羽原発の運転禁止命令解除の議論は「東電から報告書が出てきてから」

 柏崎刈羽原発に対して事実上の運転禁止命令を出している原子力規制委は、命令の解除について時期的には「年度内か、年度をまたぐくらいに東電から報告書が提出され、それから議論ができるのでは」との見通しを示しました。
 また解除に最低限必要な条件として、立ち入り制限区域の見直しで核セキュリティがより強固になること、自主的に改善する取り組みが組織に浸透していること、改善する意識や行動に劣化の兆しが見られた場合は、早急に対応することが規定に明記されることなど3を指摘しました。
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柏崎刈羽原発の運転禁止命令解除の議論は「東電から報告書が出てきてから」
                         BSN新潟放送 2022/9/14
柏崎刈羽原発に対して事実上の運転禁止命令を出している原子力規制委員会は、命令の解除について「年度内か、年度をまたぐくらいに議論ができるのでは」との見通しを示しました
柏崎刈羽原発では、IDカードの不正使用問題など核セキュリティー上の不備が相次いで発覚し、原子力規制委員会が去年4月に、事実上の運転禁止命令を出しています。規制委では今年4月に追加検査の中間報告を取りまとめ、東電に対して今後の評価のポイントを示していました。
規制委の更田豊志委員長は14日の会見で、追加検査が終了した後に運転禁止命令を解除するかどうかを議論する時期についての見通しを示しました。
【原子力規制委員会 更田豊志委員長】「年度を越えるか越えないくらいに東電から報告書が出てきて、ひと月ふた月の準備期間をへて、規制委員会としては公開の場で検査区分であるとか、事実上の運転禁止命令についての議論ができるのではないか、というのが現在のところの見通しです」
また14日の委員会では、東電に対して今後の追加検査で確認していくべき3つの方針を決定。このうち『改善措置を一過性のものとしない仕組みの構築』について、核物質防護規定への明記を求めることを確認しました。


柏崎刈羽原発“運転禁止命令解除”3つの要件 規制委
                      テレビ朝日系(ANN) 2022/9/14
テロ対策の不備が相次ぎ、運転禁止命令が出されている新潟県の柏崎刈羽原発について、原子力規制委員会は命令解除に向けた要件について、大きく3つ指摘しました。
 柏崎刈羽原発を巡っては、侵入者を検知する設備が故障していたにもかかわらず、東京電力が事実上放置するなどの不備が相次ぎました。
 このため、去年4月規制委から事実上の運転禁止を求める是正措置命令が確定しています。
 14日の定例会では、この運転禁止命令の解除に向け、最低限必要な要件について議論が行われました。
 規制委は、立ち入り制限区域の見直しで核セキュリティがより強固になること、自主的に改善する取り組みが組織に浸透していること、また、改善する意識や行動に劣化の兆しが見られた場合は、早急に対応することが規定に明記されることなど、大きく3つの要件を指摘しました。
 ただ、この要件の下にはさらに30を超えるチェック項目があり、柏崎刈羽原発がこうした要件をいつクリアできるか、見通しは依然として立っていません。


原子力改革監視委員会が柏崎刈羽原発を視察 「改善みられている」《新潟》
                        TeNYテレビ新潟 2022/9/14
東京電力取締役会の諮問機関「原子力改革監視委員会」が9月13日、柏崎刈羽原発を訪れ安全対策工事の様子などを視察しました。
監視委員会は2012年に原子力改革の取り組みを監視する目的で設置され、国内外の有識者などで構成されています。
3年ぶりの視察となった今回は、2日間にわたり安全対策工事の進捗状況などを確認したほか、稲垣所長らと意見交換を実施。その上で柏崎刈羽原発で相次ぐ核物質防護の不備について次のように述べました。
〈原子力改革監視委員会 デール・クライン委員長〉「ハードの面でも人という面でも両方改善がみられていると思います」

委員会は15日、東京で原子力改革の進捗状況について議論する予定です。