東電は9日、福島第1原発1号機の原子炉格納容器内部調査のため投入した水中ロボットの初期作業が、8日~9日で完了したと発表しました。ロボットが滞留水の中をスムーズに動けるようにする金属製の輪「ガイドリング」の取り付けに成功しました。ロボットは10日に格納容器から引き上げます。
5分37秒の内部撮影動画か見られます(4つの画像が並列に映されています。説明はありません)。
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【動画】水中ロボ、格納容器内の初期作業完了 福島第1原発1号機 ガイドリング取り付け
河北新報 2022年02月10日
東京電力は9日、福島第1原発1号機の原子炉格納容器内部調査のため投入した水中ロボットの初期作業が完了したと発表した。ロボットが滞留水の中をスムーズに動けるようにする金属製の輪「ガイドリング」の取り付けに成功した。ロボットは10日に格納容器から引き上げる。
ガイドリングは格納容器の壁面に4カ所設置した。今後投入する計5種類の後続ロボットの通り道になる。半年程度かけて、溶け落ちた核燃料(デブリ)の状況確認や超音波を使った内部の3Dマッピング(立体映像投影)化、堆積物のサンプル採取などを進める予定。
今回の作業では、内部状況も撮影し、デブリを覆っているとみられる砂状の堆積物やがれき、滞留水の水面の油のような浮遊物なども確認した。水中の放射線量は毎時1~2シーベルトだった。映像を分析して今後の工程を精査する。
動画URL https://youtu.be/HD_y1S822UI (東電提供)
【動画あり】1号機格納容器底部で堆積物確認 東京電力福島第一原発 東電がロボットで撮影
福島民報 2022/02/10
東京電力は福島県の福島第一原発1号機原子炉格納容器の底部をロボットで撮影した結果、水の中に大量の堆積物が沈んでいるのを確認したと9日、発表した。堆積物が溶融核燃料(デブリ)かどうかは「現時点で判別できない」としている。水中では毎時約1~2シーベルトの高い放射線量を計測した。今後、別のロボットを投入し、堆積物の採取やデブリの調査を進める。
今回の調査は8、9両日に実施した。カメラ付きのロボットを遠隔操作で水中に潜らせて映像を撮影した。格納容器の底部側面にある円盤状の構造物付近に、厚さ約90センチの堆積物があるのが見つかった。堆積物が水中で巻き上がる様子や、水面に油のようなものが浮いている様子も映っていた。
毎時1~2シーベルトの放射線量は8日に調査した範囲で測定された。2017(平成29)年3月の前回調査では、別の場所で最大で毎時11シーベルトを計測していた。
東電の担当者は9日夜の記者会見で、堆積物の色や性状の判別が現時点では難しいと説明。堆積物がデブリかどうか「分からない」と語った。
一連の調査は、廃炉作業の最難関とされるデブリ取り出しに向け、格納容器内部の情報を集めるのが目的。今回投入したロボットは映像撮影に加え、今後投入するロボットの通り道となる「ガイドリング」と呼ばれる輪を4カ所に取り付けて作業を終えた。
東電は今後、核種の分析や堆積物吸引、分布把握など用途の異なる複数のロボットを順番に投入する。
1号機は原子炉圧力容器内にあった燃料のほぼ全量が溶け落ちたとみられているが、炉心溶融した1~3号機のうち唯一、デブリを確認できていない。(動画は東京電力ホールディングス提供)
動画URL https://youtu.be/7ibCQ_Obfgg(内容は上記 河北新報と同一)
福島1号機、5年ぶり内部調査 水中ロボで原子炉格納容器撮影
共同通信 2022/2/8
東京電力は8日、福島第1原発1号機で原子炉格納容器の内部調査を始めた。水中ロボットで容器底部にたまっている堆積物や、その下にある溶融核燃料(デブリ)の情報を集める。調査は2017年3月以来、約5年ぶり。
ロボットに搭載したカメラの映像によると、格納容器底部は何かが積もったようなでこぼこ状になっていた。東電の担当者は「堆積物かどうかはまだ分からず、調査を進める」と話している。
調査は1月12日に開始予定だったが、準備作業中のトラブルで延期していた。東電は8月までとしていた工程を再検討している。