2022年2月23日水曜日

処理水「安全」チラシ配布に抗議 宮城と福島

 福島第1原発にたまるトリチウム汚染水の海洋放出を巡り、国が安全性を強調するチラシを学校に直接送った問題で、宮城県議会の「みやぎ県民の声」など野党4会派は21日、児童生徒に配布しないよう伊東昭代教育長に要請しました。

 県民の声の遊佐美由紀会長は「国や県教委が子どものために連携、協働しながら教育を進めるに当たり、あってはならない事態。正しい情報が提供されずにチラシが配られたことを問題視している」と訴えまし
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処理水「安全」チラシ配布に抗議 宮城と福島
                         河北新報 2022年02月22日
宮城県議会野党4会派「内容一面的」
 東京電力福島第1原発にたまる放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出を巡り、国が安全性を強調するチラシを学校に直接送った問題で、宮城県議会の「みやぎ県民の声」など野党4会派は21日、児童生徒に配布しないよう伊東昭代教育長に要請した
 他の3会派は共産党県議団、社民フォーラム県議団、無所属の会。要請書は「処理水の安全性は専門家の間でも見解が分かれ、チラシの内容は一面的と言わざるを得ない」と指摘。(1)小中高校での配布状況を把握する(2)県教委や市町村教委を通さず、直接学校に配るのは不適切だと国に申し入れる-ことなども求めた。
 県民の声の遊佐美由紀会長は「国や県教委が子どものために連携、協働しながら教育を進めるに当たり、あってはならない事態。正しい情報が提供されずにチラシが配られたことを問題視している」と訴えた。
 伊東教育長は県内の一部で既に児童生徒に配布されたと報告し、「県立学校には回収など一律の指示は考えていない。市町村立学校での取り扱いは、市町村の判断を尊重したい」との考えを示した。「教育現場で混乱を招いている状況を国に伝え、学校への配布物などは必要に応じて事前に情報提供するように話をしていく」とも述べた。
 県議会はこれまで、海洋放出に反対する意見書を2回可決している。

福島県高教組、知事に回収要請
 福島県高校教職員組合は21日、内堀雅雄知事と鈴木淳一教育長に、生徒への配布中止と回収を求める要請文を提出した。
 県高教組は、経済産業省と復興庁が文部科学省から学校名簿を入手し、市町村教委に知らせずに直接学校に送った手続きを問題視。県民らに寄り添う姿勢が欠如しているとし、配布中止を求めたほか、関係機関へ抗議して事実関係を把握するよう訴えている。
 要請文では、県が過去に原子力広報誌を活用して「原発は安全」と教育した教訓に触れ「学校で政治的な宣伝行為が行われることがあってはならず、『不当な支配に服することなく教育は行われるべきだ』とする教育基本法にも反する」と指摘した。
 県高教組は8日、県教委に、口頭で配布の取りやめなどを申し入れていた。
 チラシは、経産省資源エネルギー庁の「復興のあと押しはまず知ることから」と、復興庁の「ALPS(アルプス)処理水について知ってほしい3つのこと」。文科省が全国の小中高校1年生に毎年配布する放射線副読本と共に、昨年12月ごろから約230万枚送られた。