2022年2月20日日曜日

20- 中国電力が鳥取県側との安全協定で「事前了解権」明文化認めず

 島根原発をめぐる鳥取県と中国電力の安全協定改定において、中電側は、県が強く求めていた2号機再稼働などの際の事前了解権の明文化を認めませんでした。
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中国電力が鳥取県側との安全協定で「事前了解権」明文化認めず 「事前報告」に一定の評価
                     TSKさんいん中央テレビ 2022/2/18
島根原発をめぐる鳥取県と中国電力の安全協定改定について中電側は、県が強く求めていた2号機再稼働などの際の事前了解権の明文化を認めませんでした。県は議会側の意見を聞き、最終的な判断を決定することにしています。
島根原発をめぐって鳥取県は、原子炉再稼働などの事前了解権を始め4項目について、立地自治体である島根側と同等の権限を安全協定で明文化するよう中国電力に求めていて、このうち2項目については去年、明文化することが決まっています。
しかし「事前了解権」と原子炉の運転停止などを求める「措置要求権」については去年の段階では結論が出ず、中国電力の対応が注目されていました。

中国電力島根原子力本部・長谷川千晃副本部長:「万が一、安全上、不備が確認されたら、措置要求を行っていただく。計画などの事前報告に見直すとともに、鳥取県、境港市、米子市の意見に対して誠意を持って対応させていただく」
中電側はこのように述べ、措置要求権については県の要求通り認めたものの、「事前了解権」については「計画等の事前報告」という文言に留まり、明文化を認めませんでした。
 この内容に、米子・境港の両市長は…。
境港市・伊達市長:「いいような感じもする中身で、協議してくださったのかなと」
米子市・伊木市長「一定の前進があった。事前了解権については、立地と同様の扱いでさらに誠実に対応するという一文が加わった」

これまで「事前了解権」を強く求めてきた平井知事は…。
鳥取県・平井知事「新たに事前報告という手続きを定めようということだった。これは立地自治体と同じようなものだと伺った。事前了解は認めないというのではなく、それに相当するものとして提示があったと受け止めた。
このように述べ、中電側からの回答に一定の評価を示しました。その上で県議会からの意見を聞き、最終判断する考えを示しましたが、2号機の再稼動問題が浮上する中、このまま協定が改定されれば、言わば「1丁目1番地」と位置づけてきた事前了解権の明文化を諦める形となるだけに、今後論議を呼ぶことになりそうです