2022年2月12日土曜日

12- 仏 次世代型原発6基新設へ 最大14基増設 マクロン大統領表明

 フランスのマクロン大統領は10日、国内に次世代型の原子力発電所6基を新たに建造する計画を発表しました。新規着工は約20年ぶりで、28年に着工し35年の稼働開始を目指します。また50年に向け、さらに8基の建設を検討する方針も明らかにしました。
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フランス、次世代型原発6基新設へ…大統領選に向けマクロン氏アピール
                          読売新聞2022年2月11日
【パリ=山田真也】フランスのマクロン大統領は10日、仏東部で演説し、国内に次世代型の原子力発電所6基を新たに建造すると表明した。新規着工は約20年ぶりで、2028年に着工し、35年の稼働開始を目指す。50年に向け、さらに8基の建設を検討する方針も明らかにした。
 「欧州加圧水型炉(EPR)」と呼ばれる原発の改良型(EPR2)を建造する方針だ。マクロン氏は、気候変動対策で温室効果ガスを排出しない脱炭素化を推進することと、エネルギーの自立性を高めることが目的だと説明し、「フランスの原子力産業を再生する」と述べた。洋上風力発電など再生可能エネルギーと原発を両輪で推進していく考えも示した。
 マクロン氏は、4月の大統領選に向け、原発推進論者が多い保守派に新設をアピールしたい構えだ。フランスは発電量の約7割を原発に依存している。
 一方、左派は「無責任な決断だ」などと新設を批判している。マクロン氏が再選できなかった場合は計画が進まない可能性もある。


仏、原発最大14基増設計画 大統領が新エネルギー政策
                            共同通信 2022/2/11
 【パリ共同】フランスのマクロン大統領は10日、気候変動対策の目標を達成するための新たなエネルギー政策として、2050年ごろまでをめどに原発を最大14基増設する計画を発表した。同時に太陽光や風力など再生可能エネルギーの発電も大幅な拡大を図る。

 原発大国フランスには既に稼働した原子炉が現在56基あり、新規着工は07年が最後。マクロン氏は国内東部での演説で、東京電力福島第1原発事故の影響で過去10年は世界的に原子力の「氷河期」だったとして「フランス原子力のルネサンス(再生)を成し遂げる」と主張した。