福島第1原発2号機の溶融核燃料(デブリ)の取り出しに使うロボットアームの動作確認試験が14日、楢葉町にある日本原子力研究開発機構の研究施設で始まりました。半年程度試験した後、今年中の取り出し開始を目指します。
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デブリ搬出のロボットアーム試験開始 楢葉の研究施設
福島民友 2022年02月15日
東京電力福島第1原発2号機の溶融核燃料(デブリ)の取り出しに使うロボットアームの動作確認試験が14日、楢葉町にある日本原子力研究開発機構の研究施設で始まった。半年程度試験した後、今年中の取り出し開始を目指す。
アームは伸縮式で最長約22メートル、重さ約4.6トン。この日はアームを少しずつ伸ばし、たわみなどを確認した。
研究施設には原子炉格納容器を原寸大で模した設備があり、22日ごろにはアームをこの設備の内部に伸ばし、作業手順を確かめる。今後、アームの先端にデブリ回収装置を取り付ける「双腕マニピュレーター」の動作も確認する。
アームは国際廃炉研究開発機構(IRID)と三菱重工業が英国の原子力関連企業と共同開発した。
隔離部屋設置を開始
2号機のデブリ取り出し作業を巡り、東電は14日、ロボットアームを容器内に挿入するための「X―6ペネ」と呼ばれる穴に隔離部屋を設置する作業を開始した。隔離部屋は、容器内の放射性物質が穴から飛散するのを防ぐ役割があり、複数設置する予定。アーム挿入時、邪魔になる穴の中の障害物を除去した後は隔離部屋の一部を撤去し、アームを収納する箱を設置する予定。