2022年2月7日月曜日

放射能汚染水を海に流すな!/全労協脱原発 講演集会

 2月4日18:30、東水労会館で、「放射能汚染水を海に流すな!」講演会が開かれました。講師は、元原発技術者後藤政志さんで、いわき市議会議員佐藤和良さんリモートで「現地からの報告」を行いました。

 汚染水の海洋投棄の他に、福島第一原発で、作業中に過労死をした猪狩さんの労災認定に取り組んでいる遺族からの報告がありました。一審裁判ではほぼ勝利しましが、現在、仙台高裁で和解協議が進行中です。
 会場への参加者は45人でしたが、その他にWEB参加者がいます。
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放射能汚染水を海に流すな!/全労協脱原発 講演集会
                       レイバーネット日本 2022-02-05
2月4日18:30、東水労会館で、「放射能汚染水を海に流すな!」講演会が開かれた。主催は全労協。東電は、福島第一原発に110万トンを超える放射性汚染物質を満タンにしている。この汚染水を23年春頃から海洋投棄を始めるとしている。全国漁業共同組合が反対している。全労協はこうした運動に連帯して、「問題だらけの汚染水海洋投棄」を学習しようと講演会が開かれた。講師は、後藤政志さん(元原発技術者)。続いて「福島現場からの訴え」として、佐藤和良さん(いわき市議会議員・リモート)が話してくれた。
また、福島第一原発復旧作業で労働災害が認められ、真の東電責任を控訴して、苦渋の和解協議を続けて闘う遺族の思いが訴えられた。(報告=宮川敏一)

【開会】18:30
◆司会者 真下さん(全労協脱原発プロジェクト)
お待たせしました。本日は汚染水の海洋放出の実態を話していただきます。
◆主催者挨拶(渡邊洋全労協議長)
本日はオミクロン株感染拡大で、厳しい中、参加いただき感謝します。
脱原発の取り組みがさまざま行われています。昨年の7/9に、全労協脱原発プロジェクトが、東電に申し入れた。東電と議論が噛み合わない。海洋放出の水を何と呼ぶか?「処理水と汚染水」の考え方が大きく考え方が異なる。地元では汚染水はどこまで行っても汚染水です。福島第一原発の廃炉作業で長時間、過酷労働から、健康被害がありました。過労死で命が奪われた。全労協は絶対に許さない。汚染水も過酷労働問題も出口が見えない。
原発をベースロードと位置づけ、依存度を高める。条件にする
原発の電気製造コストも高くなっている。原発に頼る理由はどこにもない。早急な廃炉作業と脱原発で皆さんと頑張りましょう。
 
【講 演】
◆後藤政志さん
汚染水か処理水で議論があるが、海水に放射性汚染水の放出は明らか。誰が見ても汚染水(トリチウム)。汚染水は原発の中でどの位置あるのか?福島第一原発事故終わっていない。福島事故あったから汚染水がある。事故の1号、2号から、未だに炉心を取り出されていない。事故から10年経っても事故の傷跡は消えない。
◆汚染水を放出するのは?
除去できないトリチウムを放出しないと原発の運転が出来なくなるだ(私の見解)。
◆凍土壁の設置
そもそも凍土壁は5、6年を考慮して建設された。初めから恒常的なものでなかった。配管を地下30mに埋めるが、耐久性に乏しく劣化して漏れ出した。完璧に程遠いお粗末だった。
◆トリチウムの毒性
毒性の知見が確立していないことを良いことに、いろいろとかき回混乱させる。よくわからないから各国の基準もバラバラ。明確な安全基準がない。日本では国民の大半が海洋投棄反対している。
◆東電は海洋投棄をしないと地元漁民に約束していた。そこに政府が割り込み原発政策を頓挫させないため約束を一方的に反故にした。小型原子炉が問い質され、さもアイディアのように言うが危険性は変わらない。原発の大小に安全などどこにもない。

【現地からの報告】
◆佐藤和良さん(リモート)
燃料デブリの取り出しは夢の夢です。4/13に政府は海洋投棄を最適としたが、とんでもない欺瞞だ。貯蔵タンクがないから放出を言うが、デブリ保管庫を考慮してタンクを無くしたいだけだ。放出するシナリオにある。トリチウム放出は海洋の生態系に影響するだけでなく、人への影響も計り知れない。後でしまったと言われても取り返しがつかない
◆放射放出はあくまで危険だ。東電も加えた「閣僚等会議」で海洋放出を遂行させ、風評被害を前提に予算を立て、加害者天国、被害者地獄に導こうとする。
◆漁業権設定しない海域(1キロ海底トンネル)の沖合に放出させる。何ら汚染水が薄まることはない。
◆県魚連、全魚連が反対をしている。漁民、市民グループ、広範な県民運動で反対を高めている。政府、東電に説明不足が続き、当事者たちを愚弄している。怒りが続いている。漁民を守り、約束を守らせると県知事に要請している。
◆最後まで海洋放出をさせない思いを県民の意志として頑張ります。よろしくお願いします。

【過労死裁判を闘う】
◆裁判支援者
福島第一原発で、作業中に過労死をした猪狩さん。東電は当初から労災でないと否定。賃金不払いも否定した。しかし、いわき労基署で長時間労働、残業代不払いに救済命令を出した。現在、仙台高裁で和解協議が進行中。一審裁判ではほぼ勝利したが救急医療などについて東電側の言い分を認め、悔しい勝利判決だった。緊急時の携帯電話が持参できない理由に救済がなかった。防具服にポケットもなく汚染もされ私物携帯電話の持参は不可能。高裁で訴えた。仙台高裁の和解勧告から苦渋の和解協議が進んでいる
◆原告遺族
闘いの中で苦しい時に来ています。
仙台高裁で棄却かと思いもあったが、裁判長の和解勧告に感謝もあるが、これで和解して良いか苦しみます。2度と労働災害を起こさせない。どうしたら良いか苦しんでいます。何が一番大事か、3回の和解協議に臨んできました。作業員がいなければ復旧は進まない。人命が一番です。裁判も皆さんに支えられここまできました。最後まで見守ってください。頑張ります。
◆行動提起藤村
本日の参加者45名です。またweb参加があります。講演を受けて、全て原発を無くすと頑張りましょう。今後も通産省申し入れなどで頑張りましょう。これで閉会します。